防衛省は、太平洋上の公海上空で、中国軍の空母から発艦した戦闘機が海上自衛隊機に異常な接近を繰り返したと発表しました。最も近い距離は約45メートルでした。
中国軍戦闘機が海上自衛隊P-3C哨戒機に異常接近する様子を示すイメージ図
事案の概要と日本政府の対応
防衛省によれば、中国軍空母「山東」の艦載戦闘機が、7日午前10時半頃から約40分間、そして8日午後2時頃から約80分間、太平洋上の公海上で警戒監視を行っていた海自P-3C哨戒機に付きまとい、異常な接近を繰り返しました。最接近時は約45メートルという危険な距離でした。また、8日にはP-3Cの前方約900メートルを横切る危険行為も発生しています。
日本政府は、こうした一連の中国軍機による特異な接近行為に対し、外交ルートを通じて中国側に深刻な懸念を表明しました。「不測の衝突を誘発する行為」として、二度とこのようなことがないよう再発防止を強く求めました。
海上自衛隊P-3C哨戒機の前方を中国軍機が横切る危険行為を示すイメージ図
今回の中国軍機による海自機への異常接近は、海上・航空の安全に関わる重要な問題であり、今後の動向が注視されます。