東京下町の海鮮居酒屋にいるのは、会社員の岡本洋子さん(仮名、48歳)と健一さん(仮名)。高校の同級生で部活仲間だった二人は、30年間の友達関係を経て2023年に結婚しました。刺身をつつきながら楽しげに話す二人の姿は、仲の良い友人同士がそのまま夫婦になったようです。
居酒屋で楽しげに話す、長年の友達から夫婦になった二人(イメージイラスト)
出会い、そして30年の友情
二人の出会いは高校1年生の時。同じクラスで同じ部活でした。健一さんはサッカー部員、洋子さんはマネージャー。卒業後も部活メンバーの結束は固く、定期的に集まっていました。二人は長年、異性というよりは気心知れた友達として過ごしてきました。洋子さんは「貴重な友達が一人減るのが嫌だ」とすら思っていたといいます。
友情から夫婦へ:それぞれの本音
洋子さんにとって友情は非常に大切で、結婚後も「ケンちゃんという友達」を失うことはなかったと感じています。結婚生活がうまくいかなかったら離婚して友達に戻ればいい、とさえ考えているそうです。一方、健一さんは当初から洋子さんの「天然キャラ」に惹かれていましたが、部活仲間として関係が気まずくなるのを恐れ、何も言えませんでした。二人が恋愛関係になったのは、結婚するわずか半年前のこと。一緒に暮らし始めて、洋子さんの天然が本物だと実感していると笑います。仕事ではエース級社員として知られる健一さんも、プライベートでは肩の力を抜いていたいようです。
支え合う仲間たちの絆
二人の結婚を心から祝福しているのは、長年の部活仲間たちです。彼らは手作りの結婚式を開いてくれただけでなく、「別れても二人とも受け入れる。俺たちはいつまでも仲間だ!」と二人のユニークな関係を理解し、支えています。
二人はこれからも、最高の友達であり、人生のパートナーとして、共に歩んでいくことでしょう。