浦野一美、産後1万人に1人の難病「直腸膣瘻」を告白:診断困難な苦悩と公表の理由

元AKB48、元SDN48として活動したタレントの浦野一美さん(39歳)が、自身のブログで産後に経験した希少な病気について公表しました。浦野さんは「直腸膣瘻(ちょくちょうちつろう)」という、産後1万人に1人と言われる難病を患ったことを明かし、その壮絶な経験と、同じ悩みを抱える人々への支援、病気の認知度向上への思いを語っています。この病気は「膣から便が出てしまう」という、非常にデリケートで理解されにくいものです。

産後1万人に1人の難病「直腸膣瘻」とは

浦野さんが公表した「直腸膣瘻」は、産後の合併症として非常に稀に発生する病気です。ブログを再開した理由の一つがこの病気についての経験を残すことだったと語る浦野さんは、「人に話してもほとんど理解してもらえない」「産院の先生にも気付いてもらえなかった珍しい病気」だと説明しています。この病気により、日常的な活動(QOL)が著しく低下し、診断にたどり着くまで大きな困難が伴いました。

診断が遅れた理由として、産後の検診では見過ごされがちであること、また浦野さんの場合は悪露(産後出血)が長かったため、症状が明確になるのに3ヶ月ほどかかったことを挙げています。異常を確信した浦野さんは、寝る間を惜しんでインターネットで情報を検索し、ようやく病気を診断し、治療できる医師を見つけることができたと言います。

元AKB48の浦野一美さん、産後難病「直腸膣瘻」を公表元AKB48の浦野一美さん、産後難病「直腸膣瘻」を公表

診断から手術、そして公表へ

「治せる医師は日本に数人」とも言われる専門医による手術が必要となるこの病気。浦野さんは、病気が非常にセンシティブであること、産後すぐからの猛烈な痛みと初めての子育てが重なり精神的に耐える時期があったこと、実際に話そうとすると涙が出てしまうほど辛かったことから、なかなか公表する勇気や余裕がなかったと心境を吐露しています。

それでも公表を決意したのは、病気がほぼ完治の見通しとなったことに加え、この病気が年齢に関係なく、特に初産で発症することが多く、幅広い年齢層の女性が密かに悩んでいる現状を知ったからです。また、手術がうまくいかずに精神的な支障をきたし、産後うつなどより深刻な状況に陥ってしまう人もいると知り、自身の経験が誰かの助けになることを願う気持ちが強まったと述べています。

認知度の低い病気であるため、浦野さん自身も確定診断から手術を受けるまでに大変な思いをしました。自身の経験を通じて病気の認知度が少しでも上がり、同じように苦しむ人が早期に症状や病気に気づけるようになってほしい、そして医療関係者にもこの病気や術式への関心を深めてほしい、というのが公表の大きな目的です。

経験を活かした今後の発信

病気を疑った際、先にブログで自身の経験を残してくれた患者さんの情報に非常に助けられたという浦野さん。そのため、自身も検索で情報が見つけやすいブログというプラットフォームを通じて、今後同じ病気に悩む方に向けて、受診した病院名や主治医などの詳しい情報も発信していく予定です。「誰かのお役に立てれば幸いです」と結び、自身の経験を社会貢献に繋げたいという強い意志を示しています。

浦野さんは2022年に結婚し、2023年に第一子を出産しています。

参考文献:
https://news.yahoo.co.jp/articles/2126d75987d2942c01bcb028592b3dc052410e07