6月22日に投開票が迫る東京都議会議員選挙は、例年「参議院選挙の前哨戦」として位置づけられています。この都議選で自民党が大きく議席を減らすような結果となれば、その後の参院選での苦戦や大敗につながる可能性が高いと予想されています。本記事では、過去の事例を振り返りつつ、選挙に詳しい専門家による今回の都議選の主な注目点と見どころを解説します。
東京都議会議員選挙の結果が国政に大きな影響を与えてきた歴史があります。例えば、1993年6月の都議選で日本新党が躍進した翌月、衆議院議員選挙で自民党は過半数を割り込み、日本新党の細川護熙代表を首班とする非自民連立政権が誕生しました。また、2009年7月の都議選では民主党が圧勝し、その直後の8月の衆院選で民主党政権が生まれることとなりました。
では、今回の都議選はどのような結果になり、7月の参院選にどのような影響を与えるのでしょうか。選挙に関する著書も多く、開高健ノンフィクション賞を受賞した作家である畠山理仁氏に、今回の都議選の全体的なポイントと見どころについて伺いました。
専門家が指摘する「３つの注目ポイント」
畠山氏が挙げる、今回の東京都議会議員選挙の主要な注目点は以下の3つです。
まず第一に、「いわゆる『裏金問題』で自民党の公認を得られなかった候補者が無所属で出馬を予定しているケースが複数ありますが、有権者がこれらの候補者に対してどのような判断を下すのか」という点です。政治とカネの問題に対する有権者の意識が、どのように投票行動に表れるかが注目されます。
次に、「現在の都議会は定数127人のうち、自民党（30人）、都民ファーストの会（26人）、公明党（23人）で小池百合子知事を与党として支え、過半数を占めています。今回の選挙でも、この3党が引き続き過半数を維持することができるのか」という点です。現都政への信任や評価が問われる結果となるでしょう。
最後に、「小池都政に対して批判的な姿勢をとっている野党勢力が、今回の選挙でどれだけ議席を増やせるのか」ということです。与党の退潮があれば、野党がそれに代わる勢力として台頭できるかどうかが焦点となります。
これらの点から、都知事与党の候補者が厳しい結果となった場合、それは来たる7月の参議院選挙の結果を占う重要な指標となる可能性が高いと言えるでしょう。都議選の結果が国政の行方にどのような兆候を示すのか、注目が集まります。
東京都議選、主要政党・団体の関係者
Source: https://news.yahoo.co.jp/articles/8e4618d33bfb80cea44fb327e136747b163ebb5b
