藤井聡太棋聖、杉本六段に圧勝で防衛に王手 棋聖戦第2局

将棋のヒューリック杯第96期棋聖戦五番勝負第2局が6月18日に兵庫県洲本市で指され、藤井聡太棋聖が挑戦者の杉本和陽六段に87手で勝利。シリーズ2連勝で棋聖6連覇に王手をかけました。内容的には、全く隙のない指し回しによる圧倒的な「完勝」でした。

対局経過

6連覇を目指す藤井棋聖に初タイトル挑戦の杉本六段が挑む本局。シリーズ1勝0敗で藤井棋聖リードの状況で迎えられた重要な一戦です。後手番の杉本六段は得意の四間飛車を採用し、序盤から積極的に戦いを挑みました。しかし、藤井棋聖は動じず冷静に対応。珍しい駒組みから杉本六段の大駒の働きを抑えつつ、自陣には厚みを築いていきました。

第96期棋聖戦五番勝負第2局で勝利した藤井聡太棋聖第96期棋聖戦五番勝負第2局で勝利した藤井聡太棋聖

局面は前例の少ない力戦となりましたが、藤井棋聖は高精度な指し手を重ね、じわりじわりとリードを拡大。「藤井曲線」とも称される一方的な展開で勝利を確実にしました。

広瀬九段の解説と評価

ABEMAで解説を務めた広瀬章人九段は、藤井棋聖の将棋を「早々に端を抑える見慣れない将棋」としつつ、「攻撃ではなく、じわりじわり圧力をかける安定感があった」と評価。「すべての駒がしっかり働き、美しい着地」「藤井棋聖側からすれば完勝」とその完璧さに感嘆しました。「先手でこれほど完璧に指せる人は少ない。“王者の将棋”だった」と改めて藤井棋聖の強さを称賛。ファンからも「スキ無かった」「しびれた」など称賛の声が多く寄せられています。

この結果、藤井棋聖はシリーズ成績を2勝0敗とし、防衛6連覇に“王手”をかけました。注目の第3局は、千葉県木更津市の「龍宮城スパホテル三日月」で予定されています。

情報源: Yahoo!ニュース
(ABEMA/将棋チャンネルの情報に基づく)