秋篠宮家の佳子さまがブラジル訪問中にお召しになった装いは、日本国内のみならずブラジルでも大きな話題となりました。日本工芸会の総裁を務められている佳子さまは、これまでも各地の伝統工芸品を公務で身につけるなどされてきましたが、今回のブラジル訪問では、質の高い技術で生み出された日本製（メイドインジャパン）の洋服をお召しになる機会が多く見られました。この佳子さまの服装は、単なるファッションとしてではなく、ある特別な想いが込められているようです。
リオでの歓迎行事、子どもたちへの温かい交流
6月13日、リオデジャネイロで行われた日系社会・在留邦人主催の歓迎行事にご出席された佳子さまは、サンバを披露した日本語学校の児童たちの前に歩み寄り、かがむように目線を合わせ、一人ひとりの手を握られました。
「とってもすてきなダンスを見せてもらってありがとうございました」と感謝の気持ちを伝えられると、感極まって涙ぐむ女の子をそっと抱き寄せられる場面もあり、温かい交流が見られました。
移住の歴史に触れ、日系人に語りかけ
歓迎会に先立つ午前中、佳子さまはリオデジャネイロ日本人移住資料館を訪問されました。厳しい生活を送った当時の日系の方々が残した資料を熱心にご覧になり、案内者へ質問を重ねられました。
そして歓迎行事の会場で、佳子さまは日本にルーツを持つ人々へ向けて、「先人が歩んだ険しい道のりに想いをはせるとともに、日系の皆様の歴史を改めて心に刻んでおります」と語りかけられました。会場には涙ぐむ人々の姿も見受けられました。
ブラジル・リオデジャネイロの日本庭園で説明を聞き、笑顔を見せる秋篠宮家佳子さま
日本工芸会総裁としての想いと装い
日本工芸会の総裁職をお務めの佳子さまは、これまでの公務においても、各地の伝統工芸品を積極的に取り入れられてきました。そして、今回日本にルーツを持つ方々との歓迎会という重要な場には、メイドインジャパン（日本製）の洋服を選ばれました。
この日の装いは、鮮やかなブルーのセットアップに、日本を代表する「海の宝石」とも称される真珠のイヤリングという組み合わせでした。
話題となったブルーのセットアップの詳細
夏の広大な大西洋をイメージした青のグラデーションが美しいこのセットアップは、アパレルブランド「AKIKO OGAWA.（アキコ オガワ）」が2025年の春夏コレクションとして発表した商品です。
ふんわりとしたドレープが特徴の「オーシャングラデーションプリントシフォン ブラウス」（税込73,700円）と、「オーシャングラデーションプリント スカート」（税込99,000円）の上下で構成されています。
ブランドも驚き「まさかお召しとは…」
「佳子さまが、弊社の品と似たデザインのものをお召しになっている…」と、同ブランドの広報担当者は、ブラジル訪問中の佳子さまのニュースを目にした当初、そう感じていたといいます。
ところが、しばらくすると、ニュースを見た顧客から次々と問い合わせが入り始めました。ここで初めて「おや」と感じ、各所に確認したところ、「（佳子さまに）お買い上げいただいたようです」との確認が取れ、佳子さまがお召しになっていたのが「アキコ オガワ」のセットアップであると正式に認識したそうです。
同ブランドの商品は六本木ヒルズや百貨店のセレクトショップなどで取り扱われており、同じシリーズの品は早期に完売したとのことです。
「メイドインジャパン」への想い
「弊社のブランドは、生地の生産から縫製まで、すべて日本国内で行っています」と同ブランドの広報担当者は語ります。
「英国のキャサリン妃が、公式の場で自国を代表するアレキサンダー・マックイーンなどの服をよくお召しになるのと同様に、佳子さまが弊社を含め日本製の服を選んでくださっているのは、そうした自国の産業を応援するお気持ちからではないかと感じており、大変光栄に思っております」
佳子さまは、ブラジルで日本にルーツを持つ方々と対面される大切な日に、このメイドインジャパンの装いを選ばれたのです。
まとめ：装いに込められた「日本」への想い
今回のブラジル訪問において、佳子さまがお召しになった日本製の洋服は、その美しさだけでなく、背後に「メイドインジャパン」を応援する深い想いが込められていることを示唆しています。特に、日本の歴史と文化に触れ、日系の人々と交流する場において、国産品を選ばれたことは、伝統と産業への敬意、そして日本への誇りを静かに表現されていると言えるでしょう。佳子さまのブラジルでのご活動とともに、その一着一着に込められたメッセージは、多くの人々に感銘を与えています。
