北海道北見市では、6月26日も記録的な暑さが続き、最高気温は34℃に達しました。これは3日連続で34℃以上となる異常な事態であり、6月としては観測史上初めてのことです。
市民からは「さすがに厳しいです。水をがぶがぶ飲みながら、なるべく外出しないように心がけているが、きょうはどうしてもいかないといけないので…」「本州と変わらないですね。きのうは全国で一番暑かったって聞きましたけど、涼しいと思っていたので、びっくりしました」といった声が聞かれました。
北海道内各地でも軒並み気温が上昇し、遠軽町生田原で33.7℃を記録したほか、帯広市や札幌市でも30℃を超え、道内58の地点で真夏日となりました。この厳しい暑さの影響で、熱中症の疑いで砂川市では高齢女性が路上で倒れるなど、全道で少なくとも15人が病院に搬送されています。
北海道北見市で観測された猛暑日、気温を示す体温計
暑さ対策と飲みかけペットボトルのリスク
熱中症対策として水分補給は不可欠ですが、一度口をつけた飲みかけのペットボトルをどのように扱っているのでしょうか。ある市民は「家に帰ったら捨てていますね」と答える一方、「捨てることはしない。家で冷やしてまた頂く」という声もありました。
しかし、飲みかけのペットボトルは、内容物の種類によっては危険な細菌が潜んでいる可能性があります。宇都宮市衛生環境試験所が実施した実験によると、口をつけて飲んだペットボトルの飲料5種類(ミルクコーヒー、麦茶、スポーツ飲料、100%果汁オレンジジュース、緑茶)を30℃の環境で48時間放置し、どれほど細菌が増えるかを調べました。
細菌が急増する飲料、増えにくい飲料
この実験で最も細菌が増殖したのはミルクコーヒーでした。わずか48時間で細菌数が3億倍にも達していました。これは、ミルクコーヒーに含まれる糖分やタンパク質が細菌の栄養源となり、増殖を促したためと考えられます。
夏の熱中症対策で頻繁に飲まれる麦茶とスポーツ飲料では、麦茶が細菌の急激な増加を見せました。麦茶は48時間後に細菌数が3万個以上に増えていたのです。これは、麦茶の原料である大麦の種子に含まれる炭水化物が細菌増殖の原因となったためです。
一方で、スポーツ飲料は48時間経過しても細菌の増加はそれほど見られませんでした。スポーツ飲料も糖分を含んでいますが、強い酸性であるため細菌の増殖を抑える効果があると考えられています。同様に、オレンジジュースや緑茶も細菌はあまり増えませんでした。
まとめ:夏のペットボトル飲料を安全に飲むには
夏の暑い時期にペットボトル飲料を飲む際は、細菌汚染を防ぐためにいくつかの対策が重要です。最も安全なのは、ペットボトルに直接口をつけずに、コップなどの容器に移して飲むことです。また、一度開封したらなるべく早く飲みきることが推奨されます。
飲みかけのまま保存する場合は、細菌が増殖しにくい冷蔵庫で保管することが非常に有効です。高温環境下での放置は避け、衛生的に水分補給を行うことが熱中症予防にもつながります。
参照元
北海道文化放送