「モペット」と呼ばれるペダルが付いたバイクで歩行者をはねて逃げたとして、大阪府警交通捜査課は2日、自動車運転処罰法違反(過失傷害)と道交法違反(ひき逃げ)の疑いで、大阪市鶴見区放出東、調理師、国政翔大容疑者(26)を逮捕した。モペットによるひき逃げ事件の摘発は全国的にも珍しいという。
同課によると、モペットは電動自転車に似た形状だが、ペダルをこがなくても進み、時速30キロ程度出るものもある。道交法では原動機付自転車(ミニバイク)などとなり、公道での走行にはヘルメットの着用やバイクと同様の装備が義務付けられている。
国政容疑者のモペットはミラーやウインカーが付いておらず、自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)にも加入していなかった。「公道を走れない自転車に乗っていたので、警察に捕まって取り調べを受けるのが怖くて逃げた」と容疑を認めているという。
逮捕容疑は11月10日正午ごろ、大阪市中央区日本橋の路上でモペットを運転中、歩いていた会社員の男性(56)をはね、右足首を骨折する重傷を負わせたにもかかわらず、現場から逃走したとしている。