【ロサンゼルス=後藤香代】米カリフォルニア州南部リバーサイド郡で6月29日、大規模な山火事が発生し、これまでに約10平方キロ・メートルを焼いた。高温と乾燥により州全域で山火事の危険性が高まっており、1月にロサンゼルスとその近郊で29人が死亡した惨事の再来が懸念されている。
同郡では約1000人の消防隊員が消火活動にあたっているが、30日時点の鎮圧率は30%にとどまる。
トランプ政権は不法移民摘発に対する抗議デモを受け、州兵約4000人をロサンゼルスに派遣しているが、州によると、この派遣の影響で、山火事の消火活動に必要な州兵の40%しか稼働できていない。
AP通信は30日、ロサンゼルスで活動する州兵と海兵隊の部隊の最高司令官が、州兵200人を山火事対応に戻すようヘグセス国防長官に要請したと報じた。
ギャビン・ニューサム州知事は30日の声明で「州兵を(ロサンゼルスから)撤退させるべきだ」と訴えた。