「神が適切なタイミングでトランプ大統領を我々に贈ってくれた」。全米最大規模の親イスラエルのキリスト教団体「イスラエルのためのキリスト教徒連合」(CUFI)の年次大会が6月29日から7月1日、ワシントン近郊で開かれた。団体を率いる福音派牧師のジョン・ハギー氏は演説で、米軍によるイランの核施設への攻撃を決断したトランプ大統領をこう称賛した。
米人口の4分の1ほどを占めると言われる福音派は宗教的な理由で親イスラエルの立場を取り、トランプ氏の支持基盤でもある。CUFIによると会員数は1000万人を超え、イスラエルを支援する「キリスト教シオニスト団体」の中でも最大規模だ。活発な活動で知られるユダヤ系ロビー団体「米国イスラエル公共問題委員会」(AIPAC)とも法案の推進などで連携している。
今回の年次大会にはハギー氏のほか、米政権のウィットコフ中東担当特使のアドバイザーを務めるライトストーン氏、トランプ氏の大口献金者として知られるユダヤ系の故シェルドン・アデルソン氏の妻ミリアム氏、保守系司会者のマーク・レビン氏、イスラエルのライター駐米大使らが登壇した。
ハギー氏は演説でイランの体制転換に言及し「ペルシャ人は豊かな歴史を持ち、人類に多大な貢献をしてきた。彼らは独裁政権から解放されなければならない」と主張。「トランプ氏が米軍の力を賢明に使ったことに深く感謝している」などと語った。【ワシントン松井聡】