フジテレビ第三者委、中居氏側指摘に反論「法律事務所の関与一切なし」

フジテレビの第三者委員会は7日、元タレント中居正広氏(52)の代理人弁護士が示した報告書への疑問に対し、コメントを発表した。委員会は、中居氏側の弁護士が5日に指摘した「調査報告書が日弁連の第三者委員会ガイドラインに違反し、その全部または一部が『A&S』に事前に開示・共有された疑い」について回答した。

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第三者委員会の釈明

委員会は7日付のコメントで、「渥美坂井法律事務所・外国法共同事業」が「フジテレビ第三者委員会に係る当事務所に関する報道について」と題するリリースを出していることに言及。経緯の説明として、報告書のドラフト作成時に、委員メンバーが以前同法律事務所と協働した際に使用したWordファイルの作成者欄に「A&S」の名称が残ってしまったことが原因であると説明した。委員会は「フジテレビ第三者委員会の業務に同法律事務所が関与したことは一切ございません」と断言し、同法律事務所に多大な迷惑をかけたとして深く謝罪した。

法律事務所の立場

渥美坂井法律事務所もまた7日、公式サイト上でコメントを発表。「あたかも当事務所が『A&S』の略称を用いて、調査報告書に第三者として関与し、事前に内容の開示または共有を受けていたかのような指摘」があるとしながらも、「当事務所は、調査報告書の作成には関与しておらず、調査報告書の公表前に開示または共有を受けておりません」と明確に否定した。

中居氏側弁護士の主張

発端となった中居氏側の弁護士による5日の要求書では、報告書の「A&S」への事前開示・共有疑惑に加え、当職らが依頼したデジタルフォレンジックの結果として「取締役会への提出前に、『A&S』なる団体または個人に対して提供をした痕跡」が見つかったこと、さらに「その後、貴委員会はこの痕跡が残る報告書ファイルを差し替えて痕跡が消去された」ことを指摘。これらの経緯について説明を求めていた。

一連の指摘に対し、フジテレビ第三者委員会および渥美坂井法律事務所はともに「A&S」としての調査報告書への関与や事前共有を否定する立場を明確にした形だ。報告書ファイルに残った「A&S」の名称は、過去のファイル利用に起因する偶発的なものであるとの釈明がなされている。

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