格闘技イベント「BreakingDown(ブレイキングダウン、BD)」で予期せぬ事態が発生した。朝倉未来が代表を務めるこの1分間格闘技イベントの、13日に大阪で開催される第16回大会のメインカード、飯田将成選手とSATORU選手の対戦が11日、直前になって中止となったのだ。この突然の中止劇の背景には、飯田選手とBDのCOO(最高執行責任者)を務める連続起業家、溝口勇児氏との間の確執があるものと報じられている。
大会直前のメインカード中止と溝口COOの釈明
メインイベントの中止という前代未聞の事態に対し、BDの溝口COOは11日に自身のXアカウントで長文の投稿を行った。溝口氏はまず、「この試合を心待ちにしてくださっていたファンの皆さま、そして真摯に準備を重ねてくれていたSATORUには、心から申し訳なく思っています」と、ファンと対戦相手だったSATORU選手に対して謝罪の意を表明した。
一方で、溝口氏は飯田選手に対して「一つだけ、私は今も飯田さんに対してこちらから謝罪するつもりはありません」と強調。その理由として、「これまでの彼の、私や運営に対する言動、そして自分に都合の良い部分だけを切り取って視聴者へ発信する姿勢」を挙げ、「それらを見過ごして謝ることは、運営スタッフや選手たちを統括する私の立場として、そして過去・未来を含めて真摯に協力してくれた人たちの気持ちを思えば、とてもできることではありません」と説明した。
[対立が報じられた飯田将成選手と溝口勇児COO]
溝口氏はさらに、「このように書けば、私のもとに『謝れ』という批判が集まることも分かっています。それもすべて承知の上ですし、どんな声も受け止める覚悟はできています」と述べつつも、「それでも譲れない理由が、私にはあります。その理由については近日中に改めてお話しします」と、今後の詳細な説明を示唆した。飯田選手の辞退により、代替カードとして溝口氏自身がSATORU選手と対戦することが決定したという。
ネット上の反応と元BD選手からの投稿
大会直前のメインカード変更という異例の事態は、インターネット上で大きな波紋を広げ、「大荒れ」の状態となっている。ファンの間では、中止理由や関係者間のトラブルに対して様々な憶測や批判が飛び交っている状況だ。
そんな騒動の最中、かつてBreakingDownに出場し、現在は都内で割烹料理店を営む「闘う料理人」こと、こめお氏が自身のXを更新した。こめお氏は「ブレイキングダウンでイライラしてる人たち、茶葉摘んで、お茶でも飲んでほっと一息つきません?」と、騒動で動揺しているファンに向けたメッセージを投稿。自身の「茶摘み動画」を公開し、ユニークな形で場を和ませようとする姿勢を見せた。この投稿に対して、フォロワーからは「代わりに出ろ」「溝口さんに飲ませてあげてください」「こめお色々頑張ってるから推せる」など、様々な反応が寄せられている。
今回のBreakingDown第16回大会におけるメインカードの急遽中止は、大会運営と出場選手間のコミュニケーションや関係性の難しさ、そしてSNS時代の情報発信がもたらす影響を浮き彫りにした形だ。今後の溝口COOからの詳細な説明や、関係者の動向が注目される。
参考資料
- 東スポWEB