参院選終盤:ラサール石井、社民党の危機訴え 福島みずほの“派手衣装”にも注目

7月20日の投開票が目前に迫り、参議院選挙は終盤戦に突入した。選挙戦最後の週末となった7月13日、社民党の比例代表候補であるラサール石井氏がJR秋葉原駅前で街頭演説を行い、「今、社民党は崖っぷちだ」と、党が直面する厳しい状況を切実に訴えた。近年、芸能活動から政治の世界へと活躍の場を広げているラサール石井氏の奮闘と、応援に駆けつけた党首の予期せぬ注目点が、選挙戦終盤の話題となっている。

芸能界から政治の舞台へ:ラサール石井氏の決意と背景

長年、お笑いタレントや俳優として活動してきたラサール石井氏は、近年、政治的な発言を増やすことで芸能活動の場が限られる経験をしてきたと語る。本人の演説によれば、「私は芸能界が長いが、政治を語っている人間は色がついているからと、スポンサーは嫌がる。だからCMは来なかった。ドラマや番組にも出にくくなる。それを覚悟の上でやっていた」という。こうした経験から、「ならば政治を語ることを仕事にしよう」と決意し、今回の立候補に至った経緯を改めて聴衆に伝えた。

社民党の政党要件維持への危機感と石井氏の訴え

ラサール石井氏は、社民党からの立候補を決めた理由として、党が直面する政党要件喪失の危機感を強く訴えた。公職選挙法では、「国会議員5人以上」または「得票率2%以上」のいずれかを満たすことで政党要件が認められる。現在、社民党の国会議員は3人であり、今回の選挙で「得票率2%以上」を達成しなければ政党要件を失う瀬戸際にいる。石井氏は「社民党がなくなれば日本の社会の底が抜けてしまう」と強い危機感を表明し、「微力ながら力をつけられることが面白いと思って、社民党から立候補した。どうかみなさん、力をください」と、党の存続に向けた支援を呼びかけた。

『こち亀』ゆかりの地・亀有での街頭演説

ラサール石井氏といえば、テレビアニメや舞台版で主人公・両津勘吉役を務めた『こちら葛飾区亀有公園前派出所』が代表作として知られる。その“縁”から、選挙演説では“ゆかりの地”であるJR亀有駅前にも駆けつけた。「葛飾の皆さん、亀有の皆さん、ラサール石井が亀有にやってまいりました」と挨拶すると、約100人の聴衆から大きな拍手と歓声が上がった。石井氏は、消費税廃止や排外主義への反対を訴えながら、「みんなが少しずつ我慢して弱い者を助ける。それが下町の心じゃないですか」と呼びかけ、一定の手応えを感じた様子だった。一方で、公示前には「今、両さんの声を出したらフジテレビや集英社に怒られちゃうかも」と語っており、演説では『こち亀』関連のフレーズを一切使用しなかった。

予期せぬ注目:福島みずほ党首のカラフル衣装が話題に

しかし、必死にアピールを続けるラサール石井氏に、思わぬ「伏兵」が現れた。今回の街頭演説で聴衆の視線を集めたのは、応援に駆けつけた社民党党首、福島みずほ氏の“ド派手”なファッションだった。まるで衣装のような“カラフル”なワンピース姿に、インターネット上では驚きやツッコミの声が続出した。

参院選終盤、秋葉原での街頭演説で共演するラサール石井氏と社民党党首の福島みずほ氏。福島氏の鮮やかなワンピースが注目を集めた。参院選終盤、秋葉原での街頭演説で共演するラサール石井氏と社民党党首の福島みずほ氏。福島氏の鮮やかなワンピースが注目を集めた。

具体的なコメントとして、《どこで買ったの?》《もはやコントか夫婦漫才》《どういうファッションやねん》《ふたりのアイランドやん》といった声が寄せられた。選挙終盤で予期せぬ形で注目を浴びたことが、果たして社民党にとって吉と出るのか、その行方が注目される。

参考文献