かつて番組内で歯に衣着せぬ発言を連発し、たびたび物議を醸してきた武田鉄矢氏(75)に、『サン!シャイン』(フジテレビ系)で「異変」が起きていると話題になっています。これまで失言がしばしば指摘されてきましたが、最近では驚くほど発言が控えめになっているというのです。この変化の背景には何があるのでしょうか。
河野太郎氏出演時の「沈黙」
武田鉄矢氏は現在、『サン!シャイン』で火曜日と水曜日のスペシャルキャスターを務めています。特に注目されたのは、7月22日(火)の放送でした。この日は、自民党の選対委員長代理(当時)・河野太郎氏が特別出演し、今後の政権運営について語るという重要な機会でした。番組側はあらかじめ6つの質問を用意して河野氏にぶつけましたが、その中に武田氏からの質問は一つも含まれていなかったといいます。
コメンテーターを務める元放送作家の鈴木おさむ氏と元NHK政治部記者の岩田明子氏が積極的に質問を投げかける一方、スペシャルキャスターである武田氏が口を開いたのは、用意された6つの質問が全て終わった後でした。メインキャスターの谷原章介氏から「日本人は何を自民党に期待していると思うか?」と問われ、「日本国民は、未来にこんなことが待ってますよ、という明るい言葉を待っているんじゃないか」と総括したのみ。結局、河野氏と直接言葉を交わす場面は一切見られませんでした。X(旧Twitter)では、「こんなに静かなん?」「みんなのトークに黙って頷くだけ」といった、武田氏の存在感の薄さを指摘する声が多く見られました。
過去の「炎上発言」が招いた変化
この日の放送で武田氏が次に発言したのは、約30分後、気象予報士の猛暑解説に対するフリップが見づらいというクレームでした。96分間の放送時間の中で、武田氏が発したのはわずか二言程度。鈴木氏や岩田氏の発言時間が増える一方、武田氏の「置物化」が進む背景には、彼自身の過去の「失言」が大きく関係していると指摘されています。
番組がスタートした4月1日には、中居正広氏の性加害問題について谷原氏から話を振られた際、「彼の場合は独身だったというのがね」と、独身が問題の原因であるかのような発言をし、炎上を招きました。また、4月15日には、夫と同じ墓に入りたくないという視聴者の悩みに答える形で、墓を「古墳」に例えて「前方後円墳!前方後円墳!」と連呼するなど、暴走が波紋を呼んだこともありました。
武田氏自身もSNSでの意見を気にしていると語っており、番組側から「不用意な発言は控えるように」といった“お達し”が出ていた可能性も考えられます。これらの炎上経験が、彼の発言を慎重にさせているのかもしれません。
他のキャスターと比較される存在感
『サン!シャイン』のスペシャルキャスターは、武田氏の他にもメイプル超合金・カズレーザー氏や杉村太蔵氏などが務めています。彼らはそれぞれ独自の視点や発言で番組に貢献しており、視聴者からの評価も様々です。過去の失言により発言の自由度が制約されている武田氏にとっては、他の個性的なコメンテーターやキャスターが活躍する中で、自身の立ち位置を見つけることが「荷が重い」状況なのかもしれません。
結論
武田鉄矢氏が『サン!シャイン』で見せている「静けさ」は、過去の炎上発言とその後のSNSからの意見、そして番組側からの影響が複合的に作用した結果と見られます。かつての奔放なキャラクターが鳴りを潜め、「置物化」とまで言われるその変化は、テレビという公共の場で発言することの難しさ、そして言葉の責任を改めて浮き彫りにしています。今後、彼が番組内でどのような役割を果たしていくのか、その動向が注目されます。
参考文献
- Yahoo!ニュース: 武田鉄矢が『サン!シャイン』で異変? 失言連発から妙におとなしく「置物化」の背景にある“自業自得”の過去 (https://news.yahoo.co.jp/articles/7d5d073f56b4259dbc9822baa7e75f4d2579b753)