朝ドラ「あんぱん」恋愛モード急加速!視聴者賛否両論、史実との乖離が違和感の原因か

NHK連続テレビ小説『あんぱん』が、ここへ来て急速に恋愛要素を強め、視聴者の間で大きな話題を呼んでいます。7月21日から放送された第17週のサブタイトル「あなたの二倍あなたを好き」が示す通り、主人公ののぶ(今田美桜)と幼なじみの嵩(北村匠海)の関係が新たな局面を迎えています。

朝ドラ「あんぱん」でヒロインのぶを演じる今田美桜朝ドラ「あんぱん」でヒロインのぶを演じる今田美桜

激動の展開:のぶと嵩、深まる絆のきっかけ

物語は、代議士事務所で働くため上京したのぶと、彼女への想いを伝えきれずにいた嵩のすれ違いから始まります。そんな中、昭和南海地震が発生し、高知も甚大な被害を受けました。家族や嵩の安否が確認できず悶々とするのぶに対し、八木(妻夫木聡)は「あいつは死にはしない」と声をかけます。

嵩が戦地で何度も死にかけたという話や、「失いそうになって、初めて気づくこともある」という八木の言葉を聞くうちに、のぶは嵩の存在の大きさに気づかされます。1週間が過ぎ、代議士事務所にかかってきた高知からの電話。家族の無事を聞き安心したのぶでしたが、嵩の声を聞いた瞬間、感情が爆発。「どればあ心配したと思いちゅうがで!もう起きんでえい!一生寝よれ!死ぬばあ心配して損したわ!」と、これまでの心配と安堵が入り混じった本音をぶつけました。二人の結婚はすでに明かされていますが、物語の後半に差し掛かり、ようやく結ばれる気配を見せています。

視聴者の声:期待と戸惑いが交錯

この急展開に対し、SNSのXでは様々な意見が寄せられています。「今日のあんぱんめちゃくちゃ良かったな!すれ違いにすれ違いを重ねてきた分、『自分でもわからんけど、この気持ちなんなん』といった超古典的なラブロマンス展開が効いた」と、王道的な恋愛描写に好意的な声が上がる一方で、「何か急に3流恋愛ドラマになってもうた」「幼馴染みから地震で急に大切な人に昇格!?」といった、急激な恋愛モードへの突入に戸惑いや違和感を覚える意見も少なくありません。

史実との相違点:なぜ違和感が生じるのか

テレビウオッチャーは、この違和感の背景には史実との相違があると指摘します。「あるきっかけで、幼なじみが大切な人だったと気づく、という展開はラブストーリーではよくありますが、これまで嵩を恋愛対象とみなすことがなかったヒロインの、急な心変わりに違和感を覚える人も少なくないようです。」

モデルとなっているやなせたかしさん夫婦の出会いは、実際には戦後の高知新聞社でした。月刊誌編集部に配属されたやなせさんが、奥さんとなる暢(のぶ)さんに一目惚れし、暢さんが上京した際には、すでに二人は恋仲だったとされています。『あんぱん』では、主人公をのぶとしたことで、二人が幼なじみだという設定にする必要がありました。このフィクション上の設定と史実の違いが、一部の視聴者が感じる違和感の原因ともいえるでしょう。

今後の展開に期待

賛否両論はありますが、ドラマの中でようやく結ばれそうな二人の関係は、原作者であるやなせたかしさんが生み出した国民的キャラクター「アンパンマン」誕生の序章を思わせます。今後の展開がどのように描かれ、二人の絆が深まっていくのか、引き続き注目が集まります。

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