伊東市長 学歴詐称疑惑:卒業証書「お遊び」告発と百条委出頭拒否

静岡県伊東市の田久保真紀市長に対し持ち上がっている学歴詐称疑惑は、新たな展開を迎えています。25日に開催される百条委員会への田久保市長の欠席表明に加え、問題の卒業証書について「同級生がお遊びで作ったものだ」と告発する匿名の手紙が市議会議長宛に届いたことが明らかになりました。

卒業証書「お遊びで作った」新たな告発文の衝撃

先月27日、田久保市長が市議会議長らに対し「チラ見せ」したとされる卒業証書は、その真偽を巡り大きな騒動となっていました。しかし、24日には事態をさらに揺るがす動きがありました。18日、東洋大学法学部の同級生を名乗る人物から中島弘道議長宛に、新たな告発文が届いていたことが判明したのです。

伊東市長・田久保真紀氏が自身の学歴疑惑に関する文書を確認する様子伊東市長・田久保真紀氏が自身の学歴疑惑に関する文書を確認する様子

A4用紙3枚にわたるテキスト形式の告発文には、「卒業証書なるものの真実をお知らせします。あれは彼女と同期入学で平成4年3月に卒業した法学部学生が作ったニセ物です」と記されていました。さらに、田久保市長の大学生活についても詳細に言及。「彼女は入学して最初の1年間は講義を受けていたけれど、二年に進級したあとはほとんど大学に顔を見せず、バイクなどで遊び歩く毎日だったと記憶しています。彼女は単位不足で三年で進級できず、入学から四年がたった時点で二年生を三回繰り返していました」と具体的に描写されています。

多くの同級生が卒業を迎える中、「田久保だけ卒業できないのはかわいそうだ。お遊びで卒業証書を作ってやろう」と卒業生の有志が「それらしい体裁で作成した」という経緯まで明かされており、受け取った中島議長は「詳細で具体的であるため、信憑性は分からないが、文章的にはなるほど、こういうこともあったのかなと」と、その内容に一定の説得力を感じたことを示唆しました。

百条委員会への出頭拒否と深まる疑惑:伊東市長の対応と市民の声

しかし、田久保市長は24日朝、自身のFacebookでこの告発文を「怪文書」だと断じました。「私の同級生で友人なのであれば、議長にだけ手紙を出して、私には何も連絡が無いというのも不自然な話だと思います。私の同級生で友人となると、実際には非常に人数が限られていますし、現在は(このようなこともあって)おおむね全員と連絡が取れています」と述べ、内容の信憑性を否定しました。

この投稿からわずか8時間後、田久保市長は中島議長に対し、25日午前10時から開かれる百条委員会への出頭を拒否すると文書で伝えました。出頭拒否の理由として、「私自身、現段階では内容を確認できておりません。仮に当事者が内容を知らない文書の存在を前提に百条委員会での質問が行われるとした場合、証言者の権利利益を軽視することが甚だしく、到底受け入れられるものではありません」と説明。さらに、百条委員会の開催日時が「唐突かつ一方的な指定であり、代理人弁護士のスケジュール調整が困難な状況です」とも付け加えました。

田久保市長の出頭拒否に対し、中島議長は「本当に出頭拒否というのは許されるべき行為ではない。不誠実、無責任極まりない行為。百条委員会だけでなく、新たに市民に対しても今までの一連の説明責任は果たすべき」と強く非難しました。伊東市民からも「(卒業証明書を)いったん出すべきものは出して、しっかり明らかにしたうえで、市民に分かるような形にしていただいた方が良い」「(対応については)白は白、黒は黒、はっきりしてもらいたい」といった声が聞かれ、市長に対する透明性と説明責任を求める意見が多数を占めています。

学歴詐称疑惑を巡る新たな告発と、市長の百条委員会出頭拒否という異例の展開は、伊東市政への不信感をさらに深めかねない状況です。市民が求める明確な説明がなされるのか、今後の動向が注目されます。


参考文献: