参政党・神谷代表、在日米軍撤退論に専門家から「幼稚園レベル」と指摘 党内SNS問題も露呈

参院選で14議席を獲得し躍進を遂げた参政党の神谷宗幣代表が、ABCテレビの情報番組「教えて!ニュースライブ 正義のミカタ」に出演しました。番組中、参政党が掲げる在日米軍の段階的撤退を目指す安全保障論について、専門家から厳しい指摘を受ける場面がありました。この議論は、日本の防衛問題と外交における自立性を巡る重要なテーマです。

参政党の安全保障政策への疑問提起

番組に登場した元財務省官僚で経済学者の高橋洋一氏は、参政党の減税積極財政や外国人問題への姿勢を評価しつつも、在日米軍撤退論に関しては疑問を呈しました。高橋氏は「在日米軍の撤退は共産党やれいわ新選組と同じように聞こえる。事実として撤退した国はない」と述べ、参政党の安保政策を「正直、幼稚園レベルだが、大丈夫か?」と厳しく批判しました。これは、日本の安全保障環境における米軍の役割の複雑さを浮き彫りにする指摘です。

神谷代表の反論と自国防御の主張

高橋氏からの指摘に対し、神谷代表は「日本は自国で守るべきだ」と反論しました。神谷氏は、日本が戦後80年にわたり米国に依存してきた歴史を挙げ、「外交交渉や関税交渉において常にアメリカに主導権を握られてきた」と主張。この現状を変えるためには、在日米軍のあり方から見直す必要があるとの見解を示し、日本の自立した安全保障体制構築への強い意欲を表明しました。

参政党の神谷宗幣代表がテレビ番組出演中に在日米軍に関する安全保障政策について説明する様子。参政党の神谷宗幣代表がテレビ番組出演中に在日米軍に関する安全保障政策について説明する様子。

党内の見解相違とSNS問題

番組では、お笑いタレントのほんこん氏から「公約と党首や議員の考え方が違うのではないか」との質問も飛び出しました。これに関連して、高橋氏は隣席の元内閣官房参与で京大大学院教授の藤井聡氏に同意を求めつつ、「私と藤井さんは参政党の議員から『ウソつき』『素人』とボロクソに言われている」と党内からの批判があることを明かしました。

MCの東野氏から「様々な党員がSNSで発言し、それが全て神谷さんのところにいくのは大変ではないか」と問われると、神谷代表は「会議では『もう勘弁してくれ!』とみんなに言っています」と苦笑しながら告白。この発言にはスタジオ全体が爆笑に包まれ、参政党が抱える内部コミュニケーションの課題と、党員のSNS発言が党首に与える影響が浮き彫りになりました。

結論

今回のテレビ出演では、参政党の安全保障政策が専門家から厳しい評価を受けた一方で、神谷代表が日本の自立防衛への強い意志を示しました。また、党内の見解の相違やSNSを通じた党員の発言が、党のイメージや運営に与える影響という新たな課題も露呈しました。これらの議論は、日本の政治における新しい政党が直面する現実と、今後の参政党の動向に注目が集まることを示しています。

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