(CNN) オリンピック2冠に輝いたドイツの元バイアスロン選手、ラウラ・ダールマイアーさんが、登山中の事故でなくなった。31歳だった。ダールマイアーさんのマネジメント会社とドイツオリンピックスポーツ連盟(DOSB)がCNN Sportsに確認した。
ダールマイアーさんは、現地時間28日正午ごろ、パキスタン・カラコルム山脈のライラピーク登山中に落石に遭ったという。
DOSBのトーマス・ワイケルト会長はCNN Sportsに寄せた声明で、「この素晴らしい人物の突然であまりにも早すぎる死に打ちのめされている。ラウラさんは、スポーツ界の内外を問わず、多くの人にとっての模範であり、インスピレーションの源だった。彼女は常に明確な目標を持ち、夢を追い求めていた」と哀悼の意を示した。
ダールマイアーさんの登山仲間が28日に発した遭難信号を受け、救助活動が開始されたが、視界不良と悪天候のため、軍用ヘリコプターを派遣することができなかったという。AP通信が当局者の話として伝えた。
ダールマイアーさんのチームによると、現場が遠隔地であったことから、救助ヘリが到着し、ダールマイアーさんの様子を確認できたのは29日午前だった。
ダールマイアーさんは、もし自身が事故に遭った場合、命を危険にさらして救助や遺体の収容を行うべきではないと明確に伝えていたという。
ダールマイアーさんは、2018年の平昌冬季五輪で、女子バイアスロン史上初めてスプリントと女子10キロ追い抜きで金メダルを獲得し、歴史に名を刻んだ。
この前年には、バイアスロン選手として初めて世界選手権で金メダル5個を獲得していた。
ダールマイアーさんは19年、25歳で引退した。