中村哲さんの遺体、福岡に 11日に告別式





福岡空港に到着した、アフガニスタン東部で殺害された医師中村哲さんの遺体が納められたひつぎ=9日午前10時19分(代表撮影)

 アフガニスタン東部で殺害された福岡市の非政府組織(NGO)「ペシャワール会」現地代表の医師、中村哲さん(73)の遺体が8日夕方、遺族らとともに航空機で成田空港に到着、帰国した。羽田空港経由で9日午前、福岡空港に到着。中村さんは福岡県大牟田市に自宅がある。同会によると、11日に福岡市内で告別式が執り行われる予定。

 ペシャワール会の村上優会長(70)は福岡空港で会見し、「中村先生が実践してきた全てを継続していきたい」と遺志を継ぐ決意を表明。国内外の多くの人が喪失感を共有し、励ましの言葉を寄せてくれたことで「事業継続への力となった」と感謝を述べた。

 遺体は福岡県警大牟田署に移され、検視が行われた。10日に司法解剖し、死因を調べる。アフガン保健省幹部によると、失血死とみられる。県警は警察庁など関係機関と連携し、刑法の国外犯規定に基づき殺人容疑で捜査を進める。

 成田空港に8日到着した中村さんのひつぎは白い布で覆われ、駐機場へ降ろされた。ターミナルビル前では妻の尚子さん(66)や長女の秋子さん(39)、鈴木馨祐外務副大臣らがひつぎに花束を手向け、黙祷(もくとう)をささげた。



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