韓国のグローバルボーイズグループオーディション番組『BOYS II PLANET』の第3話が放送され、散々なパフォーマンスを披露したあるチームに対し、マスター陣が怒りを露わにする一幕があった。夢を追う練習生たちの厳しすぎる現実と、そこから這い上がろうとする努力が描かれた。
『BOYS II PLANET』は、数々の大規模オーディション番組を手がけてきた制作陣による最新プロジェクトとして注目を集めている。KプラネットとCプラネットという二つの舞台でオーディションが同時進行する新形式が特徴で、熾烈なバトルを勝ち抜いた少年たちが最終的に『BOYS II PLANET』に集結する構成だ。練習生たちを支え、時には厳しく指導するマスターとして、イ・ソクフン、KINKY、KANY、ジェジュン、シャオティン、JLLICK、イム・ハンビョル、ヒョリン、べク・グヨン、JUSTHISといった経験豊富な面々が参加している。
グローバルボーイズグループオーディション番組『BOYS II PLANET』の番組ロゴと出演者たち
メインボーカルを巡る葛藤とマスターの厳しい指導
次なるミッションは、8人ずつのチームに分かれてパフォーマンスを披露する「1対1ランクバトル」だ。Stray Kidsの「S-Class」を披露することになった1スターチームでは、リーダーを務めるソン・ミンジェ(21歳)がキリングパートを独断で決定。このミンジェの行動にマスター陣は驚きを隠せず、「キリングパートをやりたい子はいないのか?」と問いかけると、多くの練習生が手を挙げ、場に気まずい空気が流れた。
そのまま始まった中間チェックでは、チーム全体のパフォーマンスが極めて低調だった。メンバーのダンスは全く揃っておらず、振り付けも曖昧な箇所が見受けられた。さらにボーカルは音程が大きく外れるなど、全体的に散々な内容だった。これを見たマスターたちは沈黙し、ミンジェが独断で決めたパート割りについても、「実力面での違いが露呈してしまった。これではミンジェがキリングパートをやるしかない」と、その決定を半ば受け入れるような表情を見せた。
メインボーカルを務めるのは24歳のフー・ハンウェンだったが、彼のもともとのポジションはダンスだ。イ・ソクフンから「(メインボーカルで)大丈夫?」と尋ねられたハンウェンは「大丈夫です」と答えるものの、再度歌ってみるとその音程はボロボロだった。これに対し、イム・ハンビョルは「5時間くらい練習したんだよね?なぜメロディを覚えていないの?わずか8秒だよ? 8秒のメロディも覚えられないのに、どうやって歌手になるというんだ?」と厳しく問い詰めた。さらに、練習生たちが「メインボーカルをやりたい人はいないの?」という問いにだんまりを決め込む様子を見て、ハンビョルは苛立ちを募らせながら「歌手を目指しているのに、歌を歌いたがらないならどうしろっていうんだ」と強い言葉で叱責した。
『BOYS II PLANET』で指導するマスターたち。イ・ソクフンとイム・ハンビョルが真剣な表情でパフォーマンスを見守る様子。
その後のレッスンでもハンウェンはなかなか歌いこなすことができず、ハンビョルは呆れ顔で「どうするつもりだ?(歌詞は『光り輝く』だけど)ボロボロだね。このままボーカルを務めていいんだろうか?できるかな?」とリーダーのミンジェに問いかけた。他のメンバーに「君がやってみる?」と尋ねても「自信がない」と及び腰な態度に、ハンビョルは「これは幼稚園で教えている気分だ。誰もやりたがらないし、発音も間違ってる。どうしろっていうんだ?コミュニケーションが取れないレベルだね。ミンジェが責任を持って解決して」と怒りをあらわにした。
リズムを正確に取れないハンウェンに対し、ミンジェは手拍子をしながらつきっきりで指導を続けた。ハンウェンはなかなか習得できないものの、「しっかりメインボーカルを務めるには時間が必要です。僕を信じてくれるなら上手くやれます」と決意を表明し、食事の時間も惜しんで練習を繰り返した。そのハンウェンのひたむきな姿を見たミンジェは、メインボーカルを変えずにハンウェンのままで進めることを決断。その瞬間、ハンウェンは目に涙を浮かべた。
試練を乗り越える練習生たちの成長
このエピソードは、『BOYS II PLANET』というグローバルオーディション番組の厳しさと、練習生たちが直面するプレッシャーを浮き彫りにした。マスター陣の厳しい言葉は、彼らがプロのアーティストを目指す上で避けられない試練であり、真の成長を促すためのものだ。特にメインボーカルという重責を担いながらも、基礎的な課題に直面したフー・ハンウェンの姿は、多くの練習生が抱える葛藤を象徴している。
しかし、困難な状況の中でも諦めずに努力を続けるハンウェンの姿勢、そして仲間を信じ、共に解決しようと努めるリーダーのソン・ミンジェの決断は、視聴者に深い感動を与えた。彼らがこの試練を乗り越え、K-POP界の新たな星として輝けるのか、今後の『BOYS II PLANET』の展開に注目が集まる。(『BOYS II PLANET』/ABEMA K-POPチャンネル)
参考文献
- ABEMA TIMES編集部. (2025年8月4日). 『BOYS II PLANET』第3話. ABEMA K-POPチャンネル.
- Yahoo!ニュース. (2025年8月4日). 『BOYS II PLANET』マスターが激怒!8秒のメロディもボロボロ…衝撃パフォーマンスの瞬間. https://news.yahoo.co.jp/articles/cd18b72f96706dc1da94a843fe90321827c6b6e1
- CJ ENM Co., Ltd. (『BOYS II PLANET』著作権情報)