ソン・フンミン、LAFC移籍が確実視 – MLS史上最高額で新たな挑戦へ

サッカー韓国代表のスター選手であるソン・フンミン(33)が5日、米ロサンゼルス(LA)へ向けて出国しました。このLA行きにより、メジャーリーグサッカー(MLS)のロサンゼルスFCへの入団が事実上確実になるものと見られています。これは、彼が長年活躍したイングランド・プレミアリーグのトッテナムを離れ、新たなキャリアの地へと踏み出す大きな転機となります。

空港での熱烈な見送り – ファンが語る「ソン・フンミンの時代」

ソン・フンミン選手は、この日、黒のジャケット姿で仁川(インチョン)国際空港に姿を現しました。空港には約250人もの熱心なファンが詰めかけ、彼の出発を見送りました。ソン選手は、待ち構えていたファン一人ひとりに明るい笑顔を見せながら、30分以上にもわたってサインの求めに応じ、ファンとの交流を大切にしました。あるファンは「私たちは今もソン・フンミンの時代に生きている」と書かれたカードを掲げ、彼への深い愛情と尊敬を示していました。彼の人気と影響力は、韓国国内にとどまらず、世界中で絶大なものとなっています。

ソン・フンミン選手が仁川国際空港でLAFC移籍のため出国する様子。ファンに見送られ笑顔を見せている。ソン・フンミン選手が仁川国際空港でLAFC移籍のため出国する様子。ファンに見送られ笑顔を見せている。

ESPN報道と史上最高額での合流

スポーツ専門メディアのESPNは同日、「ソン・フンミンがロサンゼルスFCとの契約を控えており、早ければ水曜日(現地時間)にも公式発表があるだろう」と報じました。LAと韓国には16時間の時差があるため、この公式発表は日本時間で7日頃に出る可能性が高いと見られています。ESPNはさらに、「ソン・フンミンがMLS歴代最高移籍料となる2600万ドル(約38億円)でロサンゼルスFCに合流する見通しだ」とも伝えました。これは、これまでのMLS最高移籍料であったエマヌエル・ラッテ・ラス選手(アトランタ・ユナイテッド)の2200万ドルを上回る金額であり、MLSにおける彼への期待の高さを示しています。また、年俸においても、インテル・マイアミのセルヒオ・ブスケツ選手(年間約120億ウォン)よりも多くの給与を受け取る見込みで、リーグ内でもトップクラスの高額報酬となります。

ワールドカップを見据えた決断 – トッテナム退団の背景

ソン・フンミン選手はこれに先立つ2日、「トッテナムを離れる」と発表しました。その際、彼は「私の最後のワールドカップ(W杯)になるかもしれないので、すべてを注げる環境でなければいけない」とコメントしており、これが来年の北中米W杯開催国である米国へ移籍することへの大きなヒントとなっていました。翌日のニューカッスル戦を終えた後、トッテナムの選手団が英国に戻る中、彼はあえて同行せずソウルに残留していました。これは、すでにロサンゼルスFCの交渉団と移籍に関する細部条件で合意しており、米国現地でのメディカルテストと最終サインを残すのみとなっているためと伝えられています。2023年にはサウジアラビアのアル・イティハドから巨額のオファーがありながらトッテナム残留を決断した経緯があるため、今回は自ら強く移籍を要請したと報じられています。この夏もアル・イティハドはソン・フンミン獲得に関心を示していましたが、ロサンゼルスFCが獲得競争を制しました。サッカーを何よりも優先する彼の父親、ソン・ウンジョン氏も、サウジアラビアよりも米国行きを強く勧めたとされています。

LAFC監督の期待とロサンゼルスでの適応性

ロサンゼルスFCのスティーブ・チェルンドロ監督(46)は5日、ソン・フンミン選手の移籍について言葉を選びながらも、「ソン・フンミンはMLSだけでなく、世界のどのチームも欲しがる選手だ」と述べ、その加入への期待感をにじませました。今シーズン、ロサンゼルスFCはMLS西部カンファレンスで10勝6敗6分けの6位に位置しています。ロサンゼルスは、米国国内で韓国人が最も多く居住する地域の一つ(約32万人)であり、ソン・フンミン選手が新たな環境に順応しやすい場所であると予想されています。

今回の移籍は、ソン・フンミン選手のキャリアにおいて新たな章を開くとともに、MLS全体の注目度をさらに高めるものとなるでしょう。彼の新天地での活躍が、W杯に向けた彼の最終目標達成にどのように影響するのか、世界中のファンが注目しています。


参考文献: