早稲田大学のリアルな学生生活:現役生が語る「本音の一言」

長年にわたり多くの読者に選ばれ続けてきた大学案内『大学図鑑!』の最新版『大学図鑑!2026』が発売されました。現役生やOB・OGら5000人超の生の声に基づいて作られた本書は、大学選びの貴重な手段として評価されています。本記事では、『大学図鑑!2026』の内容の一部を抜粋し、再編集してお届けします(本記事は2025年1月執筆の『大学図鑑!2026』に基づいています)。日本の大学を語る上で欠かせないのが、早稲田大学と慶應義塾大学を中心とした私立大学のトップグループです。メディアへの露出度を考えると、東京大学や京都大学を上回るとも言われ、まさに大学界の中心的存在感を放っています。

早稲田大学のキャンパスで活発に学ぶ学生たちの様子早稲田大学のキャンパスで活発に学ぶ学生たちの様子

今回は、そうした関東のトップ私立大学に通う現役学生たちがどのような雰囲気で学生生活を送っているのか、彼らの生の声を通じて具体的な情報をお届けします。夏のオープンキャンパスなどと併せて、大学選びの参考にしてください。

日本のトップ私大「早慶」の存在感

早稲田大学は、その広範な学部構成と自由な学風で知られ、多くの学生にとって魅力的な学びの場となっています。しかし、実際に大学に通う学生たちは、それぞれの学部やキャンパスでどのような経験をし、どのような「本音」を抱いているのでしょうか。以下では、早稲田大学の現役学生から寄せられた具体的な声を紹介します。

早稲田大学現役生による「学部別」リアルボイス

早稲田大学の各学部では、それぞれに特色ある教育が行われ、学生たちの経験も多岐にわたります。ここでは、学部ごとの具体的な声を通じて、早稲田の多様な側面を探ります。

  • 文学部:充実の教授陣とユニークな授業
    「早稲田志望ではなかったけれど、結果的に好きになった。充実した教授陣に満足している」(文学部生)。また、「アニメを観るだけで単位がもらえると聞いて文学部へ。一流の評論家などから学べる面白い授業が多い」という声もあり、学際的で魅力的な授業が展開されていることが伺えます。

  • 人間科学部:必修科目の変遷とディスカッション力
    「人間科学部では必修科目の『データリテラシーI~III』が有名だったが、来年度からすべて選択科目に代わる予定。ゼミを考えると選択した方がいい授業ではあるが、必修ではなくなったことで『人科らしさがなくなるのでは』と不安視する学生もいる」と、カリキュラムの変更に対する学生の率直な意見があります。一方で、「人科の授業はディスカッション形式のものが多く、就職活動のケース面接に強いと言われ、外資系コンサルや日系大手など難関企業から内定を獲得する人は結構多い」とのことで、実用的なスキルが身につく環境であることが分かります。

  • 創造理工学部:単位取得の難易度
    「単位取得が難しい授業“ドハマリ”は、情報誌『マイルストーン』にランキングで紹介されているから要チェック」という情報があり、学部の専門性と単位取得の難しさに関する学生のリアルな感覚が伝わります。

  • 文化構想学部:学生の印象とマスコミ就職への強み
    「チャラく見えても頭のいい人が多い」という学生の印象に加え、「現役の広告代理店や出版社、テレビ局の社員が講師として招かれるので、マスコミ志望者には魅力」との声があり、業界との繋がりが強い学部であることが示されています。

  • 教育学部:入学前に「得られるもの」の明確化を
    「OBに話を聞いて、早稲田で得られるものを目指して入学した。受験生は、早稲田で『どんな経験をして、何が得られるか?』を知った方がよい」と、受験生への具体的なアドバイスが送られています。

  • 国際教養学部:留年に対する独特の文化
    「中退はさすがにまずいけれど、留年しても全然大丈夫な雰囲気はある」という、他の大学ではあまり聞かれないユニークな学生文化が垣間見えます。

  • ワセジョの生態:「三婆」という表現
    文化構想学部の学生からは「ワセ女は、『一姫、二女、三婆、でも私、三婆だしー』って言いますね。その方がラクです」という、早稲田大学の女子学生(ワセジョ)が自嘲的に使う表現が紹介されており、学生間の独特のコミュニケーション文化が感じられます。

大学選びの指針として

早稲田大学の学生たちから寄せられたこれらの「本音」は、一般的な大学案内では得られない、より深く多角的な情報を提供してくれます。学部の雰囲気、授業の特性、就職への強み、さらには学生間の文化に至るまで、生の声を通じてその実像が浮かび上がります。受験生の皆さんは、オープンキャンパスや大学の公式サイトだけでなく、こうしたリアルな学生の声を参考にすることで、自身にとって最適な大学選びを実現できるでしょう。

【参考文献】

  • 『大学図鑑!2026』より抜粋・再編集