国民民主党の玉木雄一郎代表が2024年11月11日、カンテレの情報番組「旬感LIVE とれたてっ!」に生出演し、政治の重要局面における自身の立ち位置について、極めて慎重な姿勢を貫きました。参議院選挙後から再三にわたり問われている自公政権との連立の可能性や、将来的な首相就任への意欲など、踏み込んだ質問に対して明言を避ける場面が続き、共演者たちからその慎重さが指摘される一幕となりました。
国民民主党代表の玉木雄一郎氏がカンテレの番組に出演し、慎重な表情で質問に答える様子
連立政権への明言避ける姿勢
番組内でMCの青木源太アナウンサーから、自民党・公明党との連立政権の可能性について問われると、玉木代表は「自民党内がどうなるか分からないので、今の段階で私の立場で何か申し上げるのは難しい」と述べました。特に、現在の自民党総裁である石破茂氏の去就や、小泉進次郎氏といった次世代のリーダーの登場の可能性に言及し、先行き不透明な状況を理由に具体的なコメントを避けました。
さらに、仮に小泉進次郎氏が新総裁・新総理となった場合の連携について尋ねられると、玉木代表は「一つ言えることは誰とやるかよりも何を成し遂げるか」と強調。国民の「手取りを増やす」という党の重要政策実現を最優先する考えを示し、「手取りを増やしてくれる方となら一緒にやりたい」と、あくまで政策実現を軸とする姿勢を崩しませんでした。
政治ジャーナリストからの鋭い質問
政治ジャーナリストの青山和弘氏は、玉木代表と自民党の小林鷹之氏の距離感に注目していることを明かしつつ、さらに高市早苗氏との関係についても質問を投げかけました。これに対し、玉木代表は「まあいろいろ交流はさせていただいてますけども、何かまた発言するといろいろ…」と言葉を濁し、再び慎重な姿勢を見せました。
青山氏が政策実現の「一番早いのは玉木さんが総理大臣になることですよ。そりゃそう思いますよね?」と畳みかけると、玉木代表は苦笑いしながら「まあ自民党内の政局を見定めたいなと」とはぐらかし、共演者から「ほらまた…」とツッコミが入る場面も見られました。
「総理大臣」への本音と現実
共演者のリンゴさんから「選挙に出て代議士になったら、そら絶対トップになりたいんでしょ?」と直接的に問われると、玉木代表は「政党のトップをやってる人間は、何らかの形で国のトップリーダーになりたいと思ってやってるし、それに期待して(票を)入れて頂いてる方もいるので。私もそういう責任を果たしていこうとこれまで頑張って来ました」と、率直に自身の意欲を認めました。
しかし、その「トップリーダーの椅子」が近づいてきたという実感があるかについては、「いや、まだまだ。そうは言ってもまだこれからだと思ってますから。まずは足元を固めて、そういったご期待に応えることができるように…」と謙虚に述べ、現実的な道のりを強調しました。この発言の途中、リンゴさんから「めっちゃ慎重になりましたよね…」と改めて指摘され、スタジオは笑いに包まれました。
共演者も指摘する「慎重さ」
ゲストの上地雄輔さんも玉木代表の印象について、「すごく慎重にお話しされてるな、と」と笑顔でコメント。さらに、次期首相候補に名が挙がる自民党議員の中で、「この人とは合わないな、と想像できる人は?」と踏み込んだ質問を投げかけました。玉木代表はこれに対し、「みなさん優秀な方なんでね。携帯電話は大体知ってます」と明かしたものの、青木アナウンサーから「頻繁に連絡が来るのはどなたですか?」と問われると、「コメントを控えます」とニヤリと笑って明言を避けました。玉木代表の徹底した口の堅さに、上地さんは「全然言わないじゃん!」と脱力した様子でした。
結論
国民民主党の玉木雄一郎代表は、今回のテレビ出演を通じて、連立政権の可能性や自身の首相就任への意欲といった政治の核心を突く質問に対し、終始一貫して慎重かつ戦略的な姿勢を示しました。自民党内の動向を冷静に見極めつつ、党の政策実現を最優先する立場を強調し、安易な発言を避けることで、現在の複雑な政治状況における自身の立ち位置を明確にしようとする意図がうかがえます。今後、日本の政治情勢が変化する中で、玉木代表の慎重な姿勢がどのように展開していくのか、その動向が注目されます。
Source: https://news.yahoo.co.jp/articles/c15660ced91f41226af18bb7cfe30bcf1ba4f761