【ニューヨーク=上塚真由】米ニューヨーク・クイーンズ区のアフガニスタン総領事館で10日、アフガン東部で銃撃され死亡した福岡市の非政府組織(NGO)「ペシャワール会」現地代表の医師、中村哲さんの追悼式が行われた。
追悼式にはアフガン系市民ら約40人が参加。会場には中村さんの肖像画が飾られたほか、ろうそくとともに日本とアフガンの国旗が並べられた。参加者は白いバラをたむけて中村さんをしのんだ。
ゼルガイ・サジェッド総領事は「中村医師はアフガンのために尽くした偉大な人だった」とあいさつ。パルビン・フセインさん(75)は「アフガンの人々を元気づける存在だった。祖国を離れて40年以上がたつが、彼の死は悲しくて仕方ない」と語った。山野内勘二ニューヨーク総領事も追悼式に出席した。
アフガン総領事館によると、ニューヨーク州には約1万人のアフガン系市民が住んでおり、遠く離れたニューヨークでも中村さんの業績をたたえ、悲しむ声が広がっている。