アルピニストの野口健氏(51)が14日、自身のX(旧ツイッター)を更新し、一部のメガソーラー建設に私見を述べました。特に北海道での大規模開発に懸念を示し、その環境への影響と政治の責任を強く問いかけました。
アルピニスト野口健氏の肖像。日本の自然保護問題についてXで発言。
北海道のメガソーラー計画と利権への疑念
野口氏は、野生生物が生息する北海道の一部地域でメガソーラー建設が進む現状を伝えるユーザーの投稿を引用し、「これは本当に酷すぎる…」と批判を展開しました。政治家がこの状況を止められないのであれば「いらない」とまで踏み込み、裏に巨大な「利権」が動いているのではないかとの疑念を示唆。釧路湿原の計画を「凄まじく愚か」と指摘し、これに限らず日本中で悲鳴が上がっていると強調しました。
さらに野口氏は、政治の役割と利権への問いかけを深めつつ、北海道知事の対応や何よりも国が規制に向けて動く必要性を訴えました。規制がなければ「もう本当に取り返しのつかない事になる」と警鐘を鳴らしています。野口氏の事務所には全国の市民団体の方々から悲痛なメッセージが多数届いており、自身も建設予定地の現場を案内された経験があるとのことです。釧路湿原でのメガソーラー建設が許されれば、その成功事例が全国に広がり、さらなる大規模な自然破壊を招くのではないかとの強い危機感を表明しました。
選挙の重要性と政治への失望
この由々しき現状に対し、野口氏は「やはり、選挙は大事だ」と訴え、メガソーラーのあり方を選挙の主要なテーマにすべきだと提言しました。同氏は、裏金問題も「みっともない話しで恥ずべき事」と認めつつも、個人的にはそれよりも「日本の美しい自然が怒涛の勢いで破壊されている方が優先順位が遥かに高い」と自身の見解を示しました。
しかし、野口氏が自民党の大臣経験者にメガソーラー問題について訴えた際、「民主党政権の時にその仕組みができたからね」という返答があったことに深い失望を表明しました。これに対し野口氏は、「冗談じゃない。何のために彼らは政権を奪還したのか情けない。だからこの体たらくなのだとあまりに不甲斐ない」と、現政権の対応に強い不満と落胆を露わにしました。
メガソーラーパネル群の俯瞰写真。大規模な開発が自然環境に与える影響を示す。
この野口氏の投稿には、多くのXユーザーから共感の声が寄せられています。「このままでは日本中の山林が伐採されます。そして凄まじい自然破壊環境破壊が待っています」「一度破壊された自然は元には戻らないって聞きますよね」「なんとか解決を!」「今なんとかしないと!どうしたらいい」といったコメントが相次ぎ、自然環境保護への切実な願いと問題解決への期待が浮き彫りになっています。
日本の貴重な自然が大規模なエネルギー開発によって不可逆な変化を遂げる中、野口健氏の警鐘は、私たち一人ひとりがこの問題に真剣に向き合い、その解決のために声を上げる必要性を強く示唆しています。
参考資料
https://news.yahoo.co.jp/articles/c9e0acb5765aeff057150a8a3fc865bb272561a6