【シネマプレビュー】「シュヴァルの理想宮 ある郵便配達員の夢」

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:(C)2017 Fechner Films Fechner BE SND Groupe M6 FINACCURATEAuvergne Rhone Alpes Cinema

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 ピカソらが絶賛し、1969年にフランス政府指定の重要建造物となった「シュヴァルの理想宮」の誕生秘話を描いた作品。郵便配達員のジョゼフ=フェルディナン・シュヴァル(1836~1924年)が33年もの歳月をかけ、たった一人で石を拾い集め、この建造物を築いた実話に基づく。

 19世紀末のフランス南東部の村が舞台。村から村をまわり、毎日30キロ以上も歩き続ける郵便配達員のシュヴァル。定年の60歳までに歩いた距離は地球5周分にも及ぶ。寡黙で不器用で周囲ともうまくなじめないシュヴァル。

 彼は、まな娘アリスのために“おとぎの国の宮殿”を建てるという奇想天外な挑戦を思いつく。村人たちに変人扱いをされながらも、黙々と石を積み上げるシュヴァルだが、悲しい運命が待っていた…。

 シュヴァルを演じた俳優のジャック・ガンブランは体重を数キロ落とし、顔や手を1時間半ほどかけてメーク。実物そっくりにして、真に迫った役作りをしていたという。

 13日から東京・角川シネマ有楽町、大阪・シネ・リーブル梅田などで全国順次公開。1時間45分。(啓)

★★★★(★5傑作 4見応え十分 3楽しめる 2惜しい 1がっかり ☆は半分)

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