フィリピン邦人射殺事件:日本人首謀者が関与か、容疑者供述で新展開

フィリピンの首都マニラで日本人男性2人が射殺された事件において、現地当局は19日、身柄を拘束した容疑者2人のうち1人が、「日本人の首謀者から殺害を依頼された」と供述したと発表しました。この新たな展開により、事件の背後に日本人による計画的な関与があった可能性が浮上しています。

容疑者の供述と事件の背景

地元当局の発表によると、逮捕された2人の容疑者はいずれもフィリピン国籍の兄弟で、それぞれ62歳と50歳です。兄が被害者の日本人2人のツアーガイドを務め、弟が銃撃の実行役だったとされています。この兄は、日本在住の日本人首謀者から、被害者との金銭トラブルを理由に殺害を依頼されたと供述しました。報酬は900万フィリピンペソ(約2300万円)で、前金として1万ペソ(約2万6000円)を受け取っていたと説明しています。また、兄は以前、この首謀者の運転手を務めていたことがあるとされており、両者の間に以前からの接点があったことが示唆されています。地元当局は現在、事件の詳しい経緯について徹底的な調査を進めています。

マニラ首都圏の街並み。昨年10月以降、この地域で日本人を標的とした強盗事件が多発しているマニラ首都圏の街並み。昨年10月以降、この地域で日本人を標的とした強盗事件が多発している

被害者と関連情報

今回の事件で犠牲となった日本人男性は、53歳と41歳の2名で、観光目的でフィリピンを訪れていたとみられています。マニラ首都圏では、昨年10月以降、邦人を狙った強盗被害が相次いで発生しており、今回の射殺事件も、そうした一連の外国人標的犯罪の一部である可能性も視野に入れられています。現地当局は、事件の全容解明に向け、関係者の供述の裏付けや、日本側の関係者との連携を含め、捜査を強化していく方針です。

まとめ

フィリピン・マニラで発生した日本人射殺事件は、容疑者の「日本人首謀者による殺害依頼」という供述により、新たな局面を迎えました。金銭トラブルが背景にあるとされ、計画的な犯行の可能性が浮上しています。地元当局は引き続き詳細な捜査を行っており、事件の全容解明が待たれます。

参考文献