ギレーヌ・マクスウェル元受刑者、トランプ氏への疑惑を否定:米司法省が面談音声を公開

米司法省は22日、少女らへの性的人身取引の罪で起訴され、勾留中に自殺した富豪ジェフリー・エプスタイン元被告の元交際相手、ギレーヌ・マクスウェル受刑者(63)への面談音声と数百ページにわたる書き起こしを公表しました。この公開された面談記録の中で、マクスウェル受刑者はドナルド・トランプ元大統領が「誰に対しても不適切な態度を取ったことはない」と明確に述べ、両者の関係やエプスタイン事件に関する新たな証言が注目を集めています。

ギレーヌ・マクスウェル受刑者とジェフリー・エプスタイン元被告。米司法省が彼女の面談音声を公開し、トランプ氏との関係やエプスタイン事件に関する新たな情報が明らかになりました。ギレーヌ・マクスウェル受刑者とジェフリー・エプスタイン元被告。米司法省が彼女の面談音声を公開し、トランプ氏との関係やエプスタイン事件に関する新たな情報が明らかになりました。

米司法省による異例の面談音声公開

未成年の少女たちをエプスタイン元被告のために勧誘した罪で禁錮20年の刑に服しているマクスウェル受刑者は先月、トランプ氏の刑事事件の弁護人も務めたトッド・ブランチ司法副長官による面談に応じました。ブランチ副長官は、この音声記録と書き起こしの公開が「透明性を確保する」ためであると説明し、「被害者の名前を除き、すべての言葉が収録されており、削除や隠蔽は一切されていない」と強調しました。この面談後、マクスウェル受刑者はフロリダ州の刑務所から、テキサス州にある監視レベルが最も低い施設へと移送されています。

マクスウェル氏が語るトランプ元大統領との関係

面談の中でマクスウェル受刑者は、トランプ氏とエプスタイン元被告の関係について、「社交の場での友人のようなもの」であり、「親友同士だったとは思わない」と証言しました。また、彼女は「大統領(トランプ氏)がマッサージを受けている場面を見たことはない」とし、さらに「大統領が不適切な場面にいるのも見たこともなく、大統領は誰に対しても不適切な態度を取ったことはない」と断言しました。

マクスウェル受刑者とトランプ氏の付き合いは1990年代に遡るとされ、彼女はトランプ氏を「あらゆる面で紳士だった」と振り返り、「いつもとても温かく接してくれ、とても親切だった」と述べました。加えて、「今や大統領になった彼の並外れた功績を称賛している」と付け加え、トランプ氏への肯定的な見解を表明しました。

エプスタインの死と「顧客リスト」に関する新たな視点

この面談では、エプスタイン元被告の死因についても触れられました。マクスウェル受刑者は、エプスタイン元被告が「自殺したとは思っていない」と述べ、彼の死をめぐる長年の憶測に新たな疑問を投げかけました。さらに、彼女はエプスタイン元被告が「顧客リスト」を所持していなかったと明言し、著名人に対する脅迫行為についても「見たことも、想像したこともない」と述べ、事件の全容に関するこれまでの憶測の一部を否定しました。

結論

米司法省がギレーヌ・マクスウェル受刑者の面談記録を公開したことで、ジェフリー・エプスタイン事件とその周辺にいる著名人、特にドナルド・トランプ元大統領に関する新たな情報がもたらされました。マクスウェル受刑者の証言は、トランプ氏の潔白を主張する一方で、エプスタイン元被告の不可解な死や「顧客リスト」の存在に関する陰謀論に再び火をつける可能性を秘めています。この情報公開が、今後の事件の解明や関連する議論にどのような影響を与えるか、引き続き注目が集まります。

参考文献