【英総選挙】サッチャー政権以来の大勝 ジョンソン氏に閉塞感打破を期待

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13日、英下院総選挙から一夜明け、バッキンガム宮殿に向かうジョンソン首相=ロンドン(ロイター=共同)

13日、英下院総選挙から一夜明け、バッキンガム宮殿に向かうジョンソン首相=ロンドン(ロイター=共同)

 【ロンドン=板東和正】ジョンソン首相の与党・保守党が12日の英下院総選挙でサッチャー政権以来の高水準での歴史的な大勝を飾ったのは、欧州連合(EU)離脱問題の膠着(こうちゃく)打開を望む有権者の支持が追い風になったからだ。英国の「決められない政治」に疲れた英国民が、来年1月末の離脱を約束するジョンソン氏に閉塞(へいそく)感の打破を期待したといえる。

 保守党は今回の総選挙で、最大野党・労働党の牙城だった選挙区の多くを制した。2016年の国民投票で約6割の有権者が離脱を支持した西部ウェールズの都市レクサムでは初めて保守党候補が当選。レクサムは、16年から失業者が1・5倍に増加し、ホームレスの増加が課題で、医療制度の充実を訴える労働党に有利とみられていた。

 保守党の候補に投票したレクサムの住民(32)は「EU離脱の問題を終えれば、政府は貧困や医療の改善に集中できる」とした上で「離脱問題を確実に解決できるジョンソン氏に投じた」と打ち明ける。

 英キングス・カレッジ・ロンドンのジョナサン・ポルト教授は「離脱を成し遂げるとの保守党のスローガンはEU離脱に投票した地域で非常に強力だった。人々は離脱問題の膠着に飽き飽きし、それが終わってほしかった」と分析する。

 一方、最大野党・労働党は、残留派の地盤でも落選した。国民投票で6割以上が残留を支持したロンドンのケンジントン地区では保守党候補が労働党から議席を奪った。離脱の賛否について明確にせず国民投票の再実施を掲げる労働党と、残留を訴える「自由民主党」のはざまで、保守党が「漁夫の利」を得た。

 英国の小選挙区制では二大政党に有利なため、残留を訴える市民団体は選挙期間中、本来の支持政党にこだわらず労働党への「戦術的投票」を呼びかけたが、「効果は限定的だった」(労働党関係者)という。

 また、労働党党首で社会主義的な政策を主張するコービン氏を毛嫌いする有権者も目立った。一部英メディアは、コービン氏が首相に就任すれば、富裕層が国外に脱出して企業投資が後退すると予測。経済への大打撃となるEUからの「合意なき離脱」をも超える混乱が起こると受け止められた。残留派の有権者も、ジョンソン氏の離脱以上に経済に打撃を与えかねないコービン氏への支持をためらったとみられる。

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