日本人女性の「屋塔房」新婚生活が話題に、韓国人男性との結婚増加の背景とは

韓国人男性と結婚し、ソウルの「屋塔房」(建物の屋上に建てられた部屋)で新婚生活を始めた日本人女性のエピソードが、インターネット上で大きな注目を集めています。彼女の実家が、この質素な生活をむしろ当然のことと受け入れ、夫婦の新たな門出を温かく見守っている点も話題の要因です。この背景には、近年増加傾向にある韓国人男性と日本人女性の国際結婚という社会現象も存在します。

キム・ミョンギュンさん(32歳)と日本人妻コノミさん(24歳)夫妻は、2025年6月にYouTubeチャンネル「人生の中へ」に出演し、ソウルでの新婚生活を公開しました。夫婦が暮らすのは1.5ルームの屋塔房で、保証金は500万ウォン(約53万円)、月々の家賃は40万ウォン(約4万2500円)です。キムさんはカフェのマネージャーとして、コノミさんも同じカフェでアルバイトとして働き、互いに支え合いながら生計を立てています。

ソウルの屋塔房で新婚生活を送る日本人妻コノミさんと韓国人夫キム・ミョンギュンさん夫妻ソウルの屋塔房で新婚生活を送る日本人妻コノミさんと韓国人夫キム・ミョンギュンさん夫妻

言語交換アプリが出会いのきっかけ、コロナ禍を乗り越え結婚へ

二人の出会いは言語交換アプリでした。先に好意を示したのはコノミさんの方で、韓国に興味があった彼女はキムさんに一目惚れし、メッセージを送ったことがきっかけで交際に発展しました。交際期間中には、新型コロナウイルスの拡大という困難にも直面し、両国間の往来が難しい時期もありました。しかし、二人はビデオ通話などを通じて物理的な距離を乗り越え、その後10回の対面を経て、ついに結婚に至りました。

日本人社長令嬢の「自力で成功したい」という強い意志

コノミさんの父親は、日本の中堅企業の社長を務めているといいます。キムさんは義父について、「自力で成功された方で、高校を中退してすぐに働き始めました。最初は家庭が大変だったものの、お母様が支え、二人で一生懸命に努力して今の会社を築き上げたと聞いています」と説明しています。

夫婦は、そんな日本の両親の姿を手本にしたいと考えています。経済的な支援を頼む選択肢もありましたが、彼らはそれをしませんでした。コノミさんは「自分の力で道を切り開きたい。お父さんを超えてみたい。父に助けてもらって成功するのではなく、自分自身の力で何かを成し遂げたい」と、その強い自立心を明かしています。コノミさんの母親もまた、そんな娘の挑戦を応援しており、「母は苦労は買ってでもするべきだという考えの人。苦労を経験してこそ『あの頃よりマシだ』と思いながら前に進めると、何度も言ってくれました」とコノミさんは振り返ります。キムさんの母親も、二人の新居である屋塔房を初めて見たとき、「そうよ、こうやって始めるべきよ」と満足し、自身の若い頃を思い出し「これで十分だ」と語ったといいます。

韓国人男性と日本人女性の結婚が過去10年で最多に

このような国際結婚の増加は、コノミさん夫妻のケースだけでなく、社会全体の傾向として顕著です。韓国統計庁が発表した「2024年の婚姻・離婚統計」によると、2024年に韓国人男性と日本人女性が結婚した件数は、前年より40%も増加し、1176件に達しました。これは過去10年間で最も多い数字です。

一方で、韓国人女性と日本人男性の結婚は147件にとどまり、10年前と比較すると5分の1にまで減少しています。韓国全体の婚姻件数が10年前より30%減少する中で、国際結婚は増加傾向にあり、全体の10%を占めるまでになっています。特にコロナパンデミック(2019年)以降、日本人との結婚は13%増加しており、日韓間の国際結婚、特に日本人女性と韓国人男性の組み合わせがブームとなっていることが見て取れます。

コノミさん夫妻の物語は、日韓国際結婚という個人的な選択が、より広い社会的・文化的背景と深く結びついていることを示唆しています。彼らの自立への挑戦と、それを応援する家族の温かい眼差しは、多くの人々に共感を呼び、国境を越えた愛の新たな形を提示していると言えるでしょう。

参考資料