とろサーモン久保田かずのぶ、「テレビに魂売った」発言が「あちこちオードリー」で波紋

お笑いコンビ・とろサーモンの久保田かずのぶが、8月27日に放送されたテレビ東京のバラエティ番組「あちこちオードリー」に出演し、過去の自身の発言を巡る議論で大きな注目を集めました。特に、彼が提唱した「テレビに魂を売った」という概念は、番組MCのオードリーを含むスタジオ内で賛否両論を巻き起こし、その後の反応が話題となっています。

「あちこちオードリー」で発言する、とろサーモン久保田かずのぶ「あちこちオードリー」で発言する、とろサーモン久保田かずのぶ

「水曜日のダウンタウン」バンジー企画の波紋

今回の議論の発端となったのは、2020年にTBS系で放送された「水曜日のダウンタウン」のバンジー企画でした。この企画では、バンジージャンプが苦手な芸人たちが集められ、「誰か一人が飛ぶまで帰れない」という過酷なルールが設定されました。最終的に、お笑いコンビ・COWCOWの多田健二さんがジャンプを決行し、企画は終了しました。久保田さんは、この企画後、自身のSNSに寄せられたとされる架空の批判の声「久保田がバンジーなすり付けててマジ汚ねぇ」に対し、番組内で反論を展開しました。

久保田の発言と共感の声

久保田かずのぶさんは、バンジージャンプを拒否した自身の行動について、「飛ぶわけないじゃないですか。飛ばないと帰れない。人気番組のリアリティ。へ~、えらいかましてくるやん」と説明。多田さんがジャンプしたことで好感度が上がった一方で、飛ばなかった芸人には「汚ねぇ、情けねぇ、ダサすぎ、人間レベルが丸わかり」といった批判が集中したと語りました。この久保田さんの見解に対し、相席スタートの山添寛さんも「飛んだ人が(好感度)上がるのはいいんですけど、飛ばない人が下がるのがアレですよね」と共感を示し、芸人としての複雑な心境を共有しました。

論争を呼んだ「魂売った」発言とオードリーの反応

しかし、議論は思わぬ方向に発展します。久保田さんは続けて、「飛んだじゃないですか、多田さん。貫く意思がないのかと思いますよね」と発言。さらに、「ずっと断ってきた、無理だから。でも、人気番組でカメラまわってるから飛びましょうって、これがいわゆるテレビに魂を売ったって言葉ではないでしょうか?どうですか?」と問いかけました。この衝撃的な発言に対し、オードリーの若林正恭さんは「それは違うんじゃない?」と即座に反論。春日俊彰さんも苦笑いしながら「それはよくないな」とコメントし、スタジオの空気は一変しました。自身の劣勢を悟った久保田さんは、最終的に「謝っておくわ、多田さんに。すいません!」とうなだれ、発言を撤回する形となりました。

今回の「あちこちオードリー」での久保田かずのぶさんの発言は、テレビ番組における芸人の葛藤や、エンターテインメント性と個人の信念の狭間で生じる倫理的な問いを浮き彫りにしました。人気番組のリアリティを追求する中で、芸人たちが直面する「好感度」と「魂」の問題は、視聴者にとっても深い議論を促すものと言えるでしょう。

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