環境活動家グレタ・トゥーンベリ氏が率いる「Global Sumud Flotilla(グローバル・スムード船団)」が、9月7日、チュニジアのシディ・ブ・サイド港に到着。スペイン・バルセロナを出発したこの船団は、パレスチナ自治区ガザへの支援物資を運び、国際社会に現状への行動を促す目的です。補給後、ガザへと再出航します。
ガザ支援船団「グローバル・スムード」を率いるグレタ・トゥーンベリ氏らがチュニジアのシディ・ブ・サイド港に到着した様子
チュニジアでの歓迎とトゥーンベリ氏の訴え
BBC Newsによると、約20隻、活動家350人が乗船する船団はチュニジアで熱烈な歓迎を受けました。港での演説でトゥーンベリ氏は、「ガザでは大量虐殺(ジェノサイド)とイスラエルによる大規模な飢餓が進行中だ」と、危機的状況を訴えました。
Guardianの取材では、「法的責任を持つ人々の行動が欠如している」と指摘。「政府にはジェノサイドを防ぎ、アパルトヘイト体制を支持しない法的義務がある」と、国際社会に行動を求めました。
国連の飢餓認定とイスラエル側の反論
国連は8月22日、ガザでの「飢饉」発生を断定し、人道問題トップは「イスラエルによる組織的な援助妨害が原因」と指摘。
イスラエル側は「飢餓は存在しない」と反論、責任はハマスや援助機関の不備にあると主張。当局はトゥーンベリ氏らの活動を「宣伝目的のスタント」と批判し、3月に全面封鎖したガザへの物資搬入も、国際圧力で一部再開されました。
支援船団の最終目的地と今後の見通し
船団主催者側は、「イスラエルによる違法なガザ封鎖を打ち破る」ことを目的とします。チュニジアでの物資補給と支援者増員後、数日以内にガザを目指し再び出航する見通しです。彼らの行動は、ガザの人道危機への国際的な関心を高めるものとして注目されます。
グレタ・トゥーンベリ氏率いるガザ支援船団のチュニジア到着は、ガザ地区の深刻な「ジェノサイド」と「飢餓」への国際社会の緊急行動を強く訴えるものです。国連の飢餓認定とイスラエル側の反論が交錯する中、「ガザ封鎖打破」を掲げた船団は再び出航。その活動が、人道危機への具体的な解決策を促すきっかけとなるか注目されます。
参照元
- BBC News
- The Guardian
- Yahoo News