9月3日、フジテレビ系の朝の情報番組『サン!シャイン』で、MCの谷原章介がスペシャルキャスターを務める武田鉄矢氏の欠席をアナウンスし、視聴者の間でその理由に関心が集まりました。武田氏は8月26日以降の2週間で計4回番組を休んでおり、その不在は番組の「顔」とも言える存在だけに注目されていました。欠席の背景には、主演を務める国民的時代劇『水戸黄門』の新作撮影のため、京都に滞在していたことが明らかになりました。
国民的時代劇『水戸黄門』の歴史と復活劇
武田鉄矢氏が撮影に臨んでいたのは、1969年にTBS系で放送が開始された長寿時代劇ドラマシリーズ『水戸黄門』の新作です。水戸藩主・徳川光圀が身分を隠し、家臣の助さん・格さんらと共に世直しのために旅をする勧善懲悪のストーリーは、一話完結の分かりやすさも相まって、半世紀以上にわたり多くの視聴者に愛され続けてきました。
しかし、2011年には里見浩太朗氏が5代目黄門様を演じる中で、視聴者の時代劇離れの影響を受け連続ドラマとしての最終回を迎えました。その後、2015年の一夜限りの2時間スペシャルをもってシリーズに幕が下ろされたと思われていましたが、2017年にはBS-TBSの連続ドラマとして異例の復活を遂げます。ここで武田鉄矢氏が6代目水戸黄門に抜擢され、2019年には第2シーズンも制作されるなど、新たなファン層を獲得していました。
フジテレビ系情報番組「サン!シャイン」に出演中の武田鉄矢氏。多忙なスケジュールの合間を縫って、時代劇『水戸黄門』の撮影に臨んでいる様子。
6年ぶり新作制作の背景:コロナ禍とTBSの番組戦略
今回、武田氏が京都の東映太秦映画村で撮影していたのは、実に6年ぶりとなる『水戸黄門』の新作です。制作会社関係者によると、もともと続編の制作は予定されていたものの、コロナ禍の影響で延期となっていたとのこと。今回は連続ドラマではなく、年末スペシャルドラマという位置づけでの放送が予定されています。TBS側としては、半世紀以上の歴史と高い知名度を誇るこのコンテンツを、今後も長く継続していきたいという強い意向があるようです。
武田鉄矢氏の朝の情報番組欠席は、まさかの国民的時代劇『水戸黄門』の復活劇のためでした。多忙な俳優業の傍ら、コメンテーターとしても活躍する武田氏が、再び黄門様として世直しのために旅に出る姿に、多くの視聴者が期待を寄せています。年末の放送に向けて、その詳細が待たれるところです。
出典:Yahoo!ニュース