中居正広氏、引退後の動向と性加害疑惑の波紋:木村拓哉氏との「明暗」

2016年末に惜しまれながら解散した国民的アイドルグループ「SMAP」が、CDデビュー33周年となる9月9日を迎えます。その元リーダーであり、芸能界を引退した中居正広氏の動向は、復帰の可能性も含め、今なお多くの人々の注目を集めています。しかし、かつては被災地支援で高い評価を得ていた中居氏のイメージは、ある問題によって大きく揺らいでおり、一方で元メンバーの木村拓哉氏との間で「明暗」が分かれつつあるとの見方が強まっています。

中居正広氏の「引退」と性加害疑惑の波紋

2024年12月末、中居氏は元フジテレビの女性アナウンサーに対する性的トラブルが報じられた後、年明けに芸能界からの引退を発表しました。引退から約8カ月が経過した現在も、この問題は深い影を落としています。特に、今年3月にはフジテレビなどが設置した第三者委員会の調査報告書により、中居氏が起こしたとされる問題が「性暴力」と認定されました。中居氏側は5月以降、代理人弁護士を通じてこの認定に複数回抗議していますが、この姿勢に対しては、被害女性への二次加害につながる可能性があるとして、SNS上では厳しい声が多数上がっています。

引退発表後も動向が注目される中居正広氏引退発表後も動向が注目される中居正広氏

また、トラブル報道以降、中居氏が一度も記者会見を開かないまま引退し、その後突然「反撃」するような姿勢に転じたことについても、世間からは疑問の声が向けられています。騒動以前の中居氏は、1995年の阪神・淡路大震災や2011年の東日本大震災などでの被災地支援に誠実に取り組む姿勢が支持され、過去に3度も「紺綬褒章」を受章するなど、輝かしい功績を重ねてきました。しかし、今回の性加害疑惑によるイメージダウンは避けられず、その長年の功績さえも霞ませるほどの影響を与えています。

復帰の憶測とチャリティー活動への複雑な視線

引退後の中居氏の動向については、様々な憶測が飛び交っています。9月2日には『WEB女性自身』が、中居氏がファンに向けた動画配信を検討しており、仕事仲間に配信用の台本の下書きを依頼していると報じました。さらに6日には、『フライデーデジタル』が、中居氏の地元の後輩である「RIP SLYME」のSU氏が、中居氏に慈善事業への参加を呼びかけていると伝えました。引退後に「ボランティア勧誘」の報道が浮上したことで、中居氏の今後の活動再開への期待が一部で高まる一方で、懸念される点も指摘されています。

過去の功績を鑑みれば、慈善事業やボランティア活動への参加は社会貢献として歓迎されるはずですが、現在の状況下では世間の反応は複雑です。性加害疑惑が未だ完全に払拭されたとは言い難い中で、仮にボランティア活動を再開したとしても、かえって世間からの反発を招きかねないとの見方が、芸能記者からは上がっています。中居氏の今後の活動には、依然として厳しい視線が注がれ続けるでしょう。

明暗を分ける木村拓哉氏の被災地支援

中居氏が苦境に立たされる中、かつてSMAPで苦楽をともにした木村拓哉氏の動向は、対照的に評価を高めています。特に注目されたのが、2025年1月1日に放送された明石家さんま氏と木村氏の正月特別番組『さんタク』(フジテレビ系)です。この番組では、さんま氏と木村氏が石川県の能登を訪れ、能登半島地震からの復旧・復興に取り組む被災地の人々を手伝う企画が放送されました。

地元の農家や漁港を訪れ、地元の食材で料理を作ったり、二人で炊き出しを行ったりと、被災地の人々に寄り添う木村氏の姿は、SNSでも「感動した」「木村くんの優しさが伝わってきた」と非常に好評を博しました。木村氏は私生活においても目立ったトラブルがなく、その誠実な姿勢と被災地支援への積極的な取り組みによって、社会的な評価を着実に高めています。このことから、中居氏と木村氏の間で、現在の「明暗」がはっきりと分かれつつあると指摘されています。

まとめ

SMAPのCDデビュー記念日を迎える中、元リーダーの中居正広氏は、性加害疑惑とそれに伴うイメージダウンという大きな問題に直面しています。過去の被災地支援という輝かしい功績を持つ一方で、現在の状況がその評価を危うくしているのが現状です。対照的に、元メンバーの木村拓哉氏は、被災地支援への積極的な参加を通じて、自身の社会的な評価を堅実に高めています。この二人の元SMAPメンバーの動向は、今後のそれぞれの芸能活動や社会貢献のあり方に、明確な「明暗」を描き続けることとなるでしょう。

参考資料