三菱電機、新入社員自殺 遺族側が労災申請へ





自殺した新入社員が残した遺書のようなメモ

 三菱電機の新入社員だった20代男性が8月に自殺し、上司が自殺教唆容疑で兵庫県警に書類送検された事件で、遺族側の弁護士が18日、東京都内で記者会見し、パワハラで精神的に追い込まれたとして、年明けにも労災申請を行う考えを明らかにした。「自殺しろ」といった上司からの暴言を書き残した男性のメモも公表。同社側に対し、損害賠償や謝罪、再発防止策を求める意向も示した。

 弁護士らによると、男性は8月23日、兵庫県三田(さんだ)市内の公園で自殺しているのが見つかり、遺体のそばにはA4用紙1枚に、教育主任の立場にあった上司の実名とその発言を記した自筆のメモが残されていた。作成日は自殺前日の8月22日とあり、署名と指印のようなものもあるため、遺族側は遺書とみている。

 メモでは、上司が7月上旬、研修に関する質問に答えられなかった男性に「次同じ質問して答えられんかったら殺すからな」と暴言。8月19日か20日に「飛び降りるのにちょうどいい窓があるで、死んどいた方がいいんちゃう?」、同21日には「自殺しろ」といった内容も記されていた。

 弁護士は上司の発言について「誰が見てもパワハラ」と指摘。パワハラによる自殺教唆容疑での立件が異例との認識を示し、「捜査機関が動いたのは、三菱電機で同種事案が繰り返されていることも念頭にあると思う。会社は法的責任をきちんと認め、再発防止のために社会全体で監視してほしい」と強調した。



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