毎年恒例の「2025 新語・流行語大賞」のノミネート語が発表され、国際的な「トランプ関税」や国内の「クマ被害」「物価高」などと共に、異例の言葉が注目を集めています。それが、学歴詐称疑惑で失職した伊東市前市長、田久保真紀氏に関連する「卒業証書19.2秒」です。このノミネートは、ネット上で大きな失笑を誘う一方で、一連の騒動と田久保氏の言動を改めて世間に問いかける形となりました。
伊東市長を巡る「学歴詐称」疑惑の勃発
事の発端は、田久保氏が伊東市長に就任した直後の今年6月です。当時、田久保氏は自身の経歴を「東洋大学法学部経済法学科卒業」と公表していましたが、実際には同大学を「除籍」されていたことが判明し、学歴詐称疑惑が浮上しました。この問題に対し、市議会からは辞任勧告が相次ぎましたが、田久保氏は強気の姿勢を崩しませんでした。7月には一度辞任を表明するも、その直後に撤回するなど、混乱を招く対応が続いたのです。
伊東市前市長の田久保真紀氏、学歴詐称疑惑渦中の表情
百条委員会での「19.2秒」証言が話題に
事態が大きく動いたのは8月13日。百条委員会での証人尋問に田久保氏が証人として出頭した際、後世まで語り継がれることになる発言が飛び出しました。問題の卒業証書を議長に見せた時間について、議長が「チラ見せだ」と指摘したのに対し、田久保氏は「約19.2秒ほど見ていただいたと記憶しています」と主張したのです。証人尋問後、報道陣からこの具体的な数字の根拠を問われると、彼女は「会話は録音の記録を持っており、ストップウォッチで計りました」と説明しました。このあまりに具体的すぎる秒数と、それをわざわざ計測したという行為は、大きな話題となり、今回の流行語ノミネートへと繋がりました。この不名誉なノミネートに対し、X(旧Twitter)上では「伊東市市民にとっては屈辱であり侮辱だよね」「どれだけ恥じても恥じ足りないくらいの汚名にあたるでしょう」といった、市民の失望と失笑が相次いでいます。
失職後も続く「192」の因縁と再起への動き
田久保氏は10月31日、市議会で2度目の不信任決議案が可決され、ついに失職しました。しかし、その際も「一生懸命頑張った、やりきった」と感涙し、周囲の逆風に対する無神経なまでの姿勢を貫き通しました。興味深いことに、この元市長には「192」という数字が奇妙に付きまとっています。失職に伴い、退職金として192万3750円が支給されるというのです。卒業証書を見せた秒数と退職手当の額面における「192」という数字の奇妙な一致は、市民にとって笑うに笑えない現実として受け止められています。元市長となった田久保氏は11月4日には自身のInstagramを更新し、街頭活動を再開したことを報告。「おはようございます!在任中は本当にお世話になりました。みなさまの声援や励ましがいつも私を支えてくれて立ち向かう勇気をたくさんいただきました!」と綴るなど、清々しいほどの「厚かましさ」を見せていました。
12月14日投開票予定の次期市長選への出馬を示唆している田久保氏。これといった目立った成果を残さず、厚顔無恥な態度で駆け抜けた女性が、今再び市民の前に立とうとしています。「192」という数字に愛された彼女が、次にどのような波紋を呼ぶのか、その動向に注目が集まります。





