シンガー・ソングライターのあいみょんが、12月29日に東京・渋谷のNHKでおこなわれた「第76回NHK紅白歌合戦」のリハーサルに登場し、その大胆なイメージチェンジが大きな話題を呼んでいる。長年親しまれてきたロングヘアから一転、バッサリとカットされたショートヘアで姿を見せたあいみょんは、SNS上で「可愛すぎる」「似合う」と絶賛の声が相次いだ。このイメチェンの背景には、単なるファッションにとどまらない、彼女の強い社会貢献への思いが込められていたことが明らかになった。
紅白リハーサルで見せた「50cm断髪」の衝撃
あいみょんはこの日、黒のショート丈ジップアップフーディーに、うす眉メイクとショートヘアという新鮮なスタイルで囲み取材に応じた。その中でも特に注目を集めたのは、これまでのロングヘアのイメージを一新するほど短くなった髪の毛だった。彼女は以前、自身のX(旧Twitter)で「髪切った!気合いで見慣れてぇ」と報告していたが、公の場でその姿を改めて披露したことで、改めてその変化がクローズアップされた。
X上では、「あいみょんのショートヘアほんまにかわいくて惚れる」「あいみょんショートめっちゃ似合うな」といった称賛の声が多数寄せられ、ファンを魅了した。囲み取材でカットした髪の長さを問われると、あいみょんは「50cmくらい」と明かし、その大胆さに報道陣も驚きを隠せない様子だった。
紅白リハーサルに登場し、新しいショートヘアを披露したあいみょん
ヘアドネーションへの強い思い
大舞台である紅白歌合戦を直前に控えた時期でのイメチェン。その理由について報道陣から問われたあいみょんは、「1カ月前ぐらいに切って。4年ぐらい前からヘアドネーションがしたくて、それでずっと伸ばしていたんです」と、長年の夢であった社会貢献活動のためであることを告白した。
髪を短くしてからの生活については、「めちゃくちゃ楽ですね(笑)。シャンプーいらないんじゃないかってくらい。ほんまに1滴ぐらいで泡立ちます」と語り、会場を笑いに包んだ。ヘアドネーションとは、病気などで髪の毛に悩みを持つ子どもたちに、寄付された髪の毛で製作したウィッグを無償で提供する取り組みであり、あいみょんの行動は多くの人々にその意義を伝えるきっかけとなった。
社会貢献への関心と音楽活動
あいみょんがこうした社会貢献活動に強い関心を持つようになった背景には、あるきっかけがあったという。2025年7月にリリースされた楽曲『いちについて』に関する公式インタビューで、彼女は次のように語っている。「この曲を作る前に『僕が生きてる、ふたつの世界』っていう映画を見たんです。耳の聞こえない両親、コーダの家に生まれた子の話で、それが故にいろんな経験をするんですけど、生きていれば、いつかは自分の居場所が見つかるんじゃないかっていう希望を持たせてくれる映画だったんですよね。まずやっぱり子供たちの未来を明るくしてあげたいなと思います。自殺のニュースとかを見ると悲しくて仕方がないです。生きてほしいですね。」
このインタビューでは、大人になった自覚についても触れており、30歳を迎え、社会貢献への意識がさらに強まっていることが伺える。恋愛ソングで知られ、10代から20代のファンが多いあいみょんは、自身の持つ影響力の大きさを理解しており、ヘアドネーションのような社会活動の存在をより多くの人々に知ってもらいたいという思いがあったのかもしれない。
あいみょんの今回の「50cm断髪」は、単なるビジュアルの変化に留まらず、彼女の深い人間性と社会へのメッセージを象徴するものとなった。自身のキャリアの節目を迎え、音楽活動を通じて社会貢献への意識を強く持ち続けるあいみょんの今後の活動に、ますます注目が集まることは間違いない。





