昨今のインフレは、私たちの食生活、特に外食に大きな影響を与えています。かつて「1000円の壁」と称された外食価格の目安は崩壊しつつあり、消費者はより賢い選択を迫られています。このような状況下で「コスパ最強のグルメ」とは一体何なのか。飲食業プロデューサーの須田光彦氏、フードアナリストの重盛高雄氏、フードジャーナリストの長浜淳之介氏、B級グルメ探究家の柳生九兵衛氏という「外食チェーン四賢人」が、その答えを求めて激論を交わしました。本記事では、彼らの議論を基に、インフレ時代を生き抜くための外食チェーン活用術を深掘りします。
高まる「1000円の壁」と外食チェーンの戦略
現在の外食業界では、1000円を超えるメニューがもはや珍しくありません。須田氏は、以前の「1000円の壁」が今や「1200円の壁」へと上昇している感覚があると指摘します。例えば『吉野家』の『牛丼並盛』は498円とワンコインを維持しているものの、『玉子』が118円、『お新香』が162円と、サイドメニューの価格は軒並み上昇しています。長浜氏によれば、吉野家が使用する米国産牛肉の価格が高騰し、さらに米の値上げも追い打ちをかけているとのことです。柳生氏は、各社が牛丼一本足打法からの脱却を迫られ、1000円の壁をすでに突破している麺類など、利益率の高い商品展開へと拍車がかかると予測しています。
牛丼チェーンで「牛丼以外」を狙え!賢い注文術
四賢人の議論は、牛丼チェーンの利用法に及びました。須田氏は、最もコスパが高いのは「牛丼並盛り」であると主張。チェーン各社が牛丼並盛りを安価に設定してお客を呼び込み、サイドメニューで利益を確保する戦略をとっているため、トッピングやサイズ変更は割高になる、と分析しました。
しかし、柳生氏はさらに踏み込んだ提案として、「牛丼並盛り」さえ除外し、「朝の定食」を狙うべきだと述べました。
インフレ下でも手頃な価格を維持する牛丼並盛り具体例として、柳生氏が挙げたのは『松屋』のモーニングメニュー『Wで選べる玉子かけごはん』(350円)。ミニ牛皿や冷奴などの小鉢、生玉子か半熟玉子を選べ、みそ汁も付いています。さらに、ご飯の無料大盛り・特盛りサイズアップが可能という点で、重盛氏も「コスパ最強に異論なし」と太鼓判を押しました。
また、少し予算を上げられるなら、『ソーセージエッグ定食』(530円)もおすすめです。ソーセージ、目玉焼き、ミニ野菜、選べる小鉢が付き、ご飯の特盛りまで対応しています。
モーニングの選択肢はこれだけではありません。定食チェーン『やよい軒』の『納豆朝食』(410円)も高評価です。納豆、海苔、豆腐、お新香、みそ汁に加え、やよい軒ならではの「ご飯おかわり自由」が保証されており、充実した朝食をリーズナブルに楽しめます。
ちなみに、純粋に『牛丼並盛』の味でコスパを問うならば、四賢人全員が「吉野家」と意見が一致しました。
厳しい状況下の寿司チェーン:意外な穴場メニュー
寿司チェーンの状況は、インフレと円安の影響で特に厳しいようです。長浜氏は、かつて圧倒的なコスパを誇った『杉玉』のランチ限定『舟盛り丼』(990円)が現在では提供終了していることを挙げ、須田氏も円安による調達コスト増で「持続不可能になったのだろう」と分析しました。
そのような状況下でも、柳生氏が評価したのは『かっぱ寿司』の143店舗限定ランチメニュー『にぎり12貫人気ネタ尽くし・茶碗蒸し・あおさの味噌汁セット』(1220円〜)です。
また、松屋フーズが展開する『すし松』の平日限定ランチ『日替り握り』(979円)もコスパが良いと重盛氏は推薦。同店は1貫77円から追加注文できるため、好みに合わせて安価に調整できるのが魅力です。その他、『がってん寿司』の平日限定ランチ『人気者ランチ』も、8貫にみそ汁が付いて1078円とお得感があります。
満足度◎!中華チェーンのお得な活用術
中華チェーンでは、多様なメニューを活用した賢い注文が鍵となります。須田氏は『餃子の王将』の『ジャストサイズメニュー』を「秀逸」と評価。
『餃子』(3個192円)や『海老のチリソース』(466円)など、少量ずつ多くのメニューを楽しむことができ、価格も抑えられています。また、通常メニューでは『天津飯』(737円)などの飯類が逸品揃いであり、長浜氏も甘酢、塩ダレ、京風ダレの3種から選べる『天津飯』の魅力を強調しました。
『バーミヤン』もコスパの高い選択肢です。柳生氏が推奨する『日替わりランチ』(659円)は、『鶏肉と揚げ茄子のホイコーソース』(土曜)などのおかず、ご飯、スープバーが付き、対象曜日が多く、17時まで注文可能です。
ご飯はプラス22円で大盛りに変更できます。さらに、重盛氏によれば、単品で219円の『本格焼餃子(3コ)』が110円、385円の『醤油小ラーメン』が220円で追加できるなど、非常にお得なオプションが用意されています。
大食漢の方には、柳生氏から「『宴会セット』を1人で頼んでしまう」という裏技も提案されました。
2200円で焼餃子、海老チリ、北京ダックなど内容が充実しており、ドリンクバーも付いているため、大量に食べたい場合はむしろ安く済むとのことです。
インフレが続く現代において、外食チェーンを賢く利用するためには、各社の戦略や隠れたお得メニューを知ることが重要です。今回紹介された専門家たちの知見を参考に、あなたも「1000円の壁」を越えるコスパ最強グルメを見つけてみてはいかがでしょうか。
参考文献:
- FRIDAYデジタル: 「3時間の激論 このインフレの中で牛丼並盛りがワンコイン以下で楽しめるのは企業努力の賜物だ」 (2026年1月2日・9日・16日合併号より)
主な推奨メニュー:
- 松屋: 『Wで選べる玉子かけごはん』(350円)
- 松屋: 『ソーセージエッグ定食』(530円)
- やよい軒: 『納豆朝食』(410円)
- かっぱ寿司: 『にぎり12貫人気ネタ尽くし・茶碗蒸し・あおさの味噌汁セット』(1220円〜)
- すし松: 平日限定ランチ『日替り握り』(979円)
- がってん寿司: 平日限定ランチ『人気者ランチ』(1078円)
- 餃子の王将: 『天津飯』(737円)
- 餃子の王将: 『ジャストサイズメニュー』(例: 餃子3個192円、海老のチリソース466円)
- バーミヤン: 『日替わりランチ』(659円)
- バーミヤン: 『宴会セット』(2200円)





