ブロック塀事故、安全対策進む高槻 市民は再発防止求める






 昨年6月の大阪北部地震で大阪府高槻市立寿栄(じゅえい)小学校のブロック塀が倒壊し、同校4年の女児=当時(9)=が死亡した事故で、大阪府警は20日、業務上過失致死容疑で当時の市教委幹部ら4人を書類送検。現場となった同小周辺ではブロック塀が撤去され、再発防止に向けた対策が進む。事故は一つの節目を迎えたが、市民からは再発防止を求める声も聞かれた。

 女児が犠牲になった現場には20日、小さな花束が手向けられていた。事故から1年半が過ぎ、周辺には様変わりした光景が広がっている。学校周辺にあったブロック塀は金属製のフェンスに置き換えられ、隣接していたプールは、校内の別の場所に移設された。

 外観から事故当時を思わせるものは見当たらないが、同市に住む70代の女性は「小さな命を失うことになってしまい、今でも心が痛む。この出来事から教訓を学び、各地でも安全対策を進めてほしい」と話す。

 一方、塀の施工業者はすでに解散しており、府警は担当者の特定が困難だったため容疑者不詳で書類送検。市民からは「責任の所在が分かりにくい印象を持っている。司法の場で明らかにしてほしい」との声も聞かれた。

 高槻市の樽井弘三教育長は書類送検を受け、「真摯(しんし)に受け止め、事故の再発防止に向けた決意を新たにしている。安全安心の学校づくりに向けて、全力で取り組む」とコメントした。



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