香港で聖夜デモ 飛び交う怒号と催涙弾



24日、香港・尖沙咀のモール内をデモ行進する若者ら(藤本欣也撮影)

 【香港=藤本欣也】反政府デモが続く香港の繁華街などで24日、聖夜の抗議集会が行われた。クリスマスの装飾が施されたショッピングモールなどに多くの市民が詰めかけ、抗議活動のスローガンを連呼して警官隊と衝突。催涙弾が撃たれ、怒号が飛び交うクリスマスイブとなった。負傷者も出ているもようだ。

 九竜半島の繁華街、尖沙咀(チムサチョイ)のモールでは、買い物客でにぎわう中、若者らと警官隊が対峙(たいじ)。一部で衝突が起きて若者らが拘束された。母親と買い物に来ていた11歳の女の子は「若い女性が警官に警棒でたたかれていて怖かった。クリスマスイブなのに、こんなことになるなんて悲劇です」と話した。

 旧英領の香港ではキリスト教徒が人口の10%を超え、市民らにとってクリスマスは重要なイベントだ。

 半年以上続く抗議活動の影響はクリスマス商戦にも及んでいる。香港紙によると、香港島の繁華街のバーではクリスマス期間中の売り上げが昨年比2~3割の減収見込みとなっている。

 一方で増えているのが強盗事件。22日には香港島の高級時計店、23日には九竜地区の宝石店が覆面グループに襲われ、合わせて約160万香港ドル(約2200万円)相当の貴金属などが盗まれた。

 警察によると、今年1~11月の強盗件数は昨年の同時期に比べ44%増。警察が反政府デモの対応に追われているのが原因との見方が強い。



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