外務省は27日、同省が過去に購入した50万円を超える通信機器や医療機器などのうち、実際には耐用年数が超えて廃棄するなどしていたにもかかわらず、帳簿に保有記録として残っていたものが676点(約41億円分)あったと発表した。帳簿からの削除漏れとみられ、同省の調査では職員による不正行為は確認されなかったという。
同省が平成31年3月末までの帳簿をもとに調査したところ、50万円超の物品は1280点(約59億円分)の保有記録があったが、現物を確認できたのは604点(約18億円分)だけだった。残りの676点については、廃棄したり、別会計となっている在外公館に送付したりしながら、帳簿から削除していなかった。
同省は「原因究明を徹底し、再発防止を図る」としている。今月中旬に検証チームを立ち上げ、すでに会計検査院に報告した。