【週刊文春】 最悪の韓国経済・・・恋愛、結婚、出産、就職・・・若き「N放世代」は人生を諦める


1:ななしさん 2019/12/27(金) 10:50:25.87
《最悪の韓国経済》恋愛、結婚、出産、就職…若き「N放世代」は人生を諦める
『韓国 行き過ぎた資本主義』著者・金敬哲氏インタビュー
週刊文春

「韓国経済、50年で最悪の状況」と英フィナンシャル・タイムズ(11月29日付)に論評された韓国経済に、今何が起こっているのか。韓国経済を国民生活の視点から切り取った『韓国 行き過ぎた資本主義』(講談社現代新書)の著者、フリージャーナリストの金敬哲氏に聞いた。


いま、韓国では「ヘル朝鮮」という言葉が流行しています。

「地獄(HELL)のような韓国社会」という意味で、わざわざ「韓国」ではなく「朝鮮」としているのは、14世紀から続いた朝鮮王朝時代のような「前近代的な国」という自虐の意味が込められています。

1997年のIMF危機以降、韓国では新自由主義的な政策が続けられ、国民の間に経済格差が広がり社会問題になっています。「この状況を変えて欲しい」と、国民から希望を託された文在寅政権でしたが、経済政策の失敗が続き、国民の期待は裏切られた格好です。

経済が悪化した結果、いまの韓国は、社会のどこにいても激しい競争が求められる上に、生まれた瞬間から“階級”が決まってしまっているような閉塞感に包まれています。これが「前近代的」というわけです。

若者の就職率の低下は深刻です。韓国の大卒(文系)の就職率は、56%。そのため就職活動は熾烈です。インターンシップでさえ倍率は異様なほど高騰しています。大手財閥系企業なら数百倍にもなります。

激しい競争の中で、いかに自分が優秀かを示さなければいけない。韓国の学生たちは、就職に必要なスキルや資格のことを「スペック」と呼びます。

韓国の大学生に就職に必要な「8大スペック」とよばれるものがあります。その内訳は、「出身大学」「成績」「海外語学研修」「TOEICの成績」「大手企業が開催する公募展」「資格」「インターン」「ボランティア活動」。

学生時代にこれだけ幅広いスキルを身につけるとなれば、時間が必要です。いまの大学生たちに話を聞くと、最近は「時間がもったいない」という理由で、友達づきあいも避ける学生もいる。友人や恋人と食事に1時間費やすより、10分でコンビニのご飯を食べて、残りの時間はスペックを磨くことに使うのです。

当然ながら、それだけ教育にお金がかかりますから、家の経済力も重要です。いま、韓国では「スプーン階級論」という言葉が使われています。「スプーン」とは生まれた家の経済力のこと。「金のスプーン」を持って生まれたら一生裕福ですが、「土のスプーン」では生涯貧乏。経済格差が広がり、生まれた瞬間から「自分がどこまでスペックを積めるか」が決まっているように感じてしまう社会なのです。

ここまで追い込まれた韓国の青年たちは、自分たちの世代を自嘲的に、「N放(ポ)世代」と呼びます。「放」とは、韓国語で「諦める」という言葉の頭文字です。

2011年に恋愛、結婚、出産を諦める「三放世代」という言葉が韓国で流行ったのですが、その3つ以外にも、就職、マイホーム、人間関係、将来の夢、さらには自分の人生そのものまで……不定数の「N=すべて」を諦めた世代という意味です。

こんな環境では、2018年の出生率が世界初の0人台を記録したのも不思議ではありません。2019年7~9月では、ソウル市の出生率が0.69となりました。少子高齢化が信じられないスピードで進んでいるのです。

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