米軍、イラン支援のテロ組織「神の党旅団」のイラク・シリア拠点を空爆


 【ワシントン=黒瀬悦成】米国防総省のホフマン報道官は29日、イラク北部キルクーク近くの基地が27日にロケット弾攻撃を受けて複数の米国人が死傷したことへの対抗措置として、イスラム教シーア派武装組織「神の党旅団(カタイブ・ヒズボラ)」のイラクとシリアの拠点に対し空爆を実施したと発表した。

 空爆の標的となった拠点はイラクの3カ所とシリアの2カ所で、兵器の貯蔵施設や、米軍部隊などへの攻撃を指揮・管制する施設などが含まれていた。

 ロイター通信によると、空爆は米空軍のF15戦闘機によって行われ、戦闘員ら少なくとも25人が死亡、55人が負傷。死者の中には組織の司令官少なくとも4人が含まれているという。

 神の党旅団はイラン革命防衛隊の特殊作戦部隊「コッズ部隊」の支援を受けているとされ、国務省が2009年に外国テロ組織に指定した。

 国防総省によると、27日の攻撃では30発以上のロケット弾が撃ち込まれ、米民間人1人が死亡し、米兵4人とイラク治安部隊の要員2人が負傷した。

 ホフマン氏は声明で「イランおよびその代理勢力は米国や有志連合への攻撃を停止し、イラクの主権を尊重せよ」と警告した。



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