国後連行の漁船、根室帰港 露当局が解放、罰金納付


 北海道根室市の歯舞漁協所属のマダラ底はえ縄漁船「第68翔洋丸」が北方四島沖合でロシア国境警備局の臨検を受け国後島に連行された問題で、翔洋丸は20日に解放され、同日夕、根室の花咲港に戻った。港で取材に応じた船長は「お騒がせしました」と話した。乗組員の健康状態に問題はないとしている。

 ロシアの司法関係者によると、国後島の裁判所は同日、船長に対し罰金約6万8千ルーブル(約12万2千円)の支払いを命令。罰金は既に納付された。

 極東サハリン州の国境警備局は20日、調査の結果、船内から操業日誌に記載されていない1100キロ以上の漁獲物を発見したと発表した。

 翔洋丸は6人乗りで15日夕、ロシアが主張する排他的経済水域(EEZ)で臨検を受け、国後島の古釜布(ロシア名ユジノクリーリスク)に連行された。同局は、日ロの漁業協定に違反しているとして、船長に対する行政処分を裁判所に申し立てていた。(共同)



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