新しくNHKの会長に就任した、みずほフィナンシャルグループ(FG)元会長の前田晃伸(てるのぶ)氏(75)が27日、東京都渋谷区のNHK放送センターで就任記者会見に臨んだ。主な発言は以下の通り。
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--三位一体改革について。業務、受信料、ガバナンス。どのあたりが一番の課題と考えるか
「全部だと思う。1カ所じゃなく3つ全部。課題のない会社はない。中期経営計画を作る過程で課題をもう一度よく見直して、優先課題は何かを見て取り組みたい」
--会長就任決定からこれまでどのような部分を勉強されたか
「いろんな資料を読んだ。放送業界のことを含め、本を読み、内部資料を読んだ。何が経営課題かも勉強した。公共放送ならではの難しい問題もたくさんあると認識した。これから実践するが、とりあえず予算を通し、次は中経をしっかり作り上げることだ。上田会長からは引き継ぎをしたばかりだが、上田会長は放送法改正など、民間人の経験を生かしたいい仕事をした。従来NHKになかったPDCAサイクルなどを導入した。いい仕事をされたと思う」
--木田幸紀放送総局長は、常時同時配信について、いずれ24時間を目指すと言っていた。24時間が望ましいのか
「望ましいかどうかよく分からないが、やってみて、24時間のニーズがものすごく高ければそういうことになるのだろう。やってみないと率直に分からない。やってみた結果だと思う。反響を見ながらということではないか」
--大河ドラマ「麒麟がくる」は見たか
「見た。テレビを買い替えて見た。大河を最初から全部見たのは初めて。なんとなくいいな、という率直な感じがした。色の使い方のほか、明智光秀のよく分からない前半生についてもドラマ化している。過去の光秀の描かれ方とちょっと違うのではないかなという点で興味が湧いた」