全日本吹奏楽コンクールなどを開催している全日本吹奏楽連盟(東京都千代田区)は27日、約9年半にわたって給与と賞与に上乗せして計約1億5200万円を不正に受け取ったとして、50代の男性事務局長と、40代の男性事務局次長を同日付で懲戒解雇した。
事務局長は連盟に対して「上乗せは前の理事長が認めていた」という趣旨の主張をしている。連盟はこの主張を裏付ける証拠はないとし、民事、刑事両面で対応を進める。
連盟によると、事務局長が会計責任者を務め、平成22年4月から昨年12月までの間、自身と事務局次長の給与、賞与を上乗せ。伝票を偽造し、理事会などに報告する決算書類では上乗せ分をコンクールの会場費や課題曲の楽譜制作費として計上していたという。
連盟の丸谷明夫理事長は同日、都内で記者会見し「吹奏楽を愛するすべての皆さまに深くおわびする。再発防止の具体策を速やかにまとめる」と陳謝した。