米、ファーウェイを追起訴 北をコード名「A9」と呼び隠蔽





ファーウェイのロゴ(AP)

 【ワシントン=塩原永久】米司法省は13日、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)が北朝鮮との取引を隠し、米企業の知的財産を窃取したとして、詐欺罪などで連邦地裁に追起訴したと発表した。司法省によると、経済制裁対象となった北朝鮮を「A9」のコード名で呼んで取引を隠蔽(いんぺい)。イラン政府による反体制派の監視活動も手助けしたという。

 米当局は昨年1月、銀行に虚偽の説明をして対イラン制裁を逃れようとしたなどとして、ファーウェイや孟晩舟(もう・ばんしゅう)副会長兼最高財務責任者(CFO)を起訴。今回は米国法人など関係する4社も対象に追起訴し、罪状は計16となった。

 起訴状によると、ファーウェイは遅くとも2008年までに北朝鮮と多数の取引関係を持った。内部文書でコード名を使って「北朝鮮」の名前を隠したり、北朝鮮向けの配送物からファーウェイを示唆する文字を削除するよう取引先に指示する隠蔽工作をした。

 09年前後にはイラン政府に監視技術を供与し、反体制派の割り出しや監視を手助けしたという。

 また米国ハイテク企業から通信機器のルーターに用いられるソフトウエアのプログラムを不正入手。企業秘密を盗んだ従業員に報酬を出す制度を設けていたと司法省は主張している。

 ファーウェイは声明で、「法執行というより(米中の)競争を理由にファーウェイに取り返しのつかない打撃を与えようとする試みだ」と米当局を批判した。



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