欧州連合（ＥＵ）外相理事会は１７日、内戦で国家分裂状態のリビアへの武器密輸を阻むため、地中海東部で加盟国の海空軍を動員する新たな作戦の実施で基本合意した。ＥＵに近接する同国ではシラージュ暫定政権と敵対する軍事組織「リビア国民軍（ＬＮＡ）」の停戦が先月始まったが、トルコが暫定政権、ロシアがＬＮＡを支持するなど外国の介入が続いている。
ＥＵ外相に当たるボレル外交安全保障上級代表は１７日の記者会見で「ＥＵが役割を果たせるのはうれしい」と述べた。
新作戦をめぐっては、艦船を展開すれば、地中海を渡ろうとする中東やアフリカからの難民や不法移民が保護を求めて近づくなどとし、オーストリアが強く反対してきた。ボレル氏は、作戦を難民らがほとんど渡らない海域に限定するなどの妥協案を示し、同国の理解を得た。（共同）
