4月施行の改正児童虐待防止法に盛り込まれた、親権者や里親らによる体罰禁止規定に関し、厚生労働省の有識者検討会は18日、どんな行為が体罰に当たるかを示した指針をまとめた。子供へ身体の苦痛や不快感を与える行為を体罰と初めて定義。具体例で「頬をたたく」「夕食を与えない」などの類型を挙げた。4月から運用を始める。
指針は、体罰としつけとの違いを明確にした。各地で相次いだ虐待事案で、しつけ名目で暴力が正当化されていたことを踏まえた。子育てを社会全体で支援するのが目的で、保護者を罰したり追い込んだりすることは意図しないとしている。
体罰の具体例としては(1)注意したが言うことを聞かないので頬をたたく(2)いたずらしたので長時間正座させる(3)友達を殴ってけがをさせたので同じように殴る(4)物を盗んだのでお尻をたたく(5)宿題をしなかったので夕飯を与えない-と5例を列挙している。