【ワシントン=平田雄介】トランプ米大統領は19日、情報機関を統括するマグワイア国家情報長官代行の後任にグレネル駐独大使を起用すると発表した。グレネル氏はトランプ一家とは「家族同然」(米メディア)の側近。トランプ氏は他にも2年前にホワイトハウス広報部長を辞任した腹心ヒックス氏を呼び戻すなど、再選をかけた11月の大統領選を控え、信頼できる人物で周辺を固めている。
国家情報長官は、北朝鮮やロシアをめぐりトランプ氏と意見の隔たりが目立ったコーツ氏が昨夏に辞任して以降、空席が続く。代行を務めるマグワイア氏の任期切れが3月に迫っていた。
グレネル氏は息子ブッシュ政権で国連代表部の報道官を務め、2016年大統領選でトランプ氏を支持。トランプ氏の長男ジュニア氏と親交が深いとされる。
ヒックス氏は元モデルでトランプ氏の実業家時代からの側近。18年の広報部長辞任は、下院情報特別委員会の非公開公聴会で、トランプ氏のために「罪のない嘘を時々つくことがある」と発言したのがきっかけとされる。大統領上級顧問としてホワイトハウスに復帰し、トランプ氏の娘婿クシュナー上級顧問らと働く。